過去ログ - 紬「真夜中のいちご」
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83:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:00:25.94 ID:sdjP5j9j0

よくわからないけれど、生きていれば否応もなく選ばなきゃいけない瞬間というものがあるんだと思う。
T字路にぶつかったとき、右に行くのか左に行くのか。

後戻りもできない。前へも進めない。
以下略



84:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:01:04.45 ID:sdjP5j9j0

「両方ともウソなのかもしれないよ」

「ちがう」

以下略



85:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:02:01.71 ID:sdjP5j9j0

澪ちゃんの言う通り、もしかしたら本当のことはひとつじゃないのかもしれない。
けれど、選ばれなかった方は選ばれなかったことをもって本当のことじゃなくなってしまう。

もっと怖いのは、何も選ぶことができず、曖昧な態度を取り続けているうちに、
以下略



86:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:02:45.78 ID:sdjP5j9j0

眠り込んだ女の子を背におぶって、
白い息を吐きながら駅に向かう男の子。

ドタン、という音ともに男女のちいさな悲鳴が聞こえて振り返る。
以下略



87:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:03:32.28 ID:sdjP5j9j0

「終電、か」

右手につけた時計を見ながら、澪ちゃんが言う。

以下略



88:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:04:00.78 ID:sdjP5j9j0


澪ちゃんは「じゃあな」と言って左手を上げた。
わたしも「じゃあね」と言って左手を上げた。

以下略



89:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:04:50.33 ID:sdjP5j9j0


「ムギ」

「あれ?どうしたの?電車、間に合わなくなるよ」
以下略



90:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:05:40.59 ID:sdjP5j9j0

さみしいなんて呟いて、
あなたに重荷を背負わせたくないわ。

…ちがう。ただ重い女だ、って思われたくないだけのいい子ぶりっ子してるだけ。
以下略



91:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:06:37.22 ID:sdjP5j9j0

ロミオはジュリエットの元へ、駆けてゆく。

ああ、ロミオ。
あなたはどうしてロミオなの?
以下略



92:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 22:07:33.64 ID:sdjP5j9j0

目を瞑って、ものがたりを思い描く。

そう、わたしは脚本家。
台本を書かなくちゃ。
以下略



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