1:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 08:34:01.22 ID:PFS1Z8a50
昔書いた姉「死にたい……」妹「おねぇちゃーん?」を加筆修正したものです。
これからセンター試験なので書きます。台本形式ではないです。
……これからセンター試験だよほんとどうすんの
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 08:34:37.55 ID:PFS1Z8a50
――――私にはお姉ちゃんが居る――――
「おはよう。妹ちゃん」
「おはようお姉ちゃん。今日はぐっすり寝れたみたいだね」
3:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 08:35:59.01 ID:PFS1Z8a50
私のお姉ちゃんは優しくて、格好よくて、どこか抜けている所もあるけれど、とっても素敵な人だ。今年で2X歳になんるお姉ちゃんは、若くしてバリバリのキャリアウーマンってやつで、死別した両親に代わって、大学の研究室でモラトリアム人間をしている私を養っていただいている。もう足を向けて眠れないよね。いわんや、年齢をばらすなんてとてもとても……
あー一応研究も頑張ってはいるんだよ?最近の研究?最近は霊的ななにかの存在の確認をもとに、そこからクローンの記憶と性格をできるだけ……一応我ながら胡散臭いとは思っているんだよ?学会で認められることもなく……うん。この話はやめよう。
私は気持ちを切り替え、お姉ちゃんと朝ごはんを食べることにした。
4:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 08:36:48.68 ID:PFS1Z8a50
……8時52分。
なんだろう。なぜだか、胸騒ぎがする。
「ねぇお姉ちゃん」
5:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 08:41:47.18 ID:PFS1Z8a50
「おはよう妹ちゃん」
「おはようお姉ちゃん。昨日は楽しかったねー」
お出かけ(デート)の次の日。今日も今日とて、お姉ちゃんと朝の挨拶をする。お姉ちゃんがテーブルにつくと、私はお味噌汁とご飯、焼き鮭というスタンダートな和食の朝ご飯を用意し、エプロンを外しながらテーブルにつく。
6:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 08:42:49.43 ID:PFS1Z8a50
「……お姉ちゃん?」
「もうやだ死にたい……」
「だからお姉ちゃん。なにがあったの?」
7:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 08:47:03.32 ID:PFS1Z8a50
「死にたい……」じゃあなんだ。『これ』はなんだ?あ、そうだ。とりあえずお姉ちゃんではないんだ。お姉ちゃんじゃない。じゃあ、なんだ?「死にたい……」『これ』は、なんだ?いや、重要なのはそんな事じゃないじゃないか。「死にたい……」
そうだ。『これ』の正体なんかどうでも良い。重要なのは、『これ』が、「死にたい……」卑しくも私のお姉ちゃんの姿で、私の素敵なお姉ちゃんの姿で、「死にたい……」死にたいだなんて、「死にたい……」おかしな事を言っている事だ。
『これ』は、この、お姉ちゃんの姿をしたタンパク質の塊は、一体私「死にたい……」の素敵なお姉ちゃんを、どこにやったんだろう?「死にたい……」
8:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 08:48:35.64 ID:PFS1Z8a50
うるさい。
「うるさい」
「死にたい……」
9:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 09:00:45.50 ID:PFS1Z8a50
私はナイフを手に取り、お姉ちゃんを、殺した。不思議と、私の体は何の躊躇いも無く、何故だか、慣れた手つきで、お姉ちゃんを……
「お姉、ちゃん?」
私の目の前には、お姉ちゃんの死体がある。
10:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 09:01:13.51 ID:PFS1Z8a50
お姉ちゃんの死体……死体……赤い、死体……あ、あか……あか……あ、あああ、センター……
あーあ、私の、あーあ、あーあ、手の中には、お姉ちゃん、あーあ、あ、死死にた、血の、ナイフが、血、赤赤赤い液赤あー、血が、あーあ、血液、あーの、あーああ、血清が、あーあ、血液、あー凝固、因子あーが、組織から、あーあ、プロトロあーあーンビあーン、フィブリン、あーあ、ああ、お姉ちゃん、死ぬ、握あああああ死られていて、至るる、いる、ああ、血餅が、あ人、あーいて、私が、お姉ちゃん、を、あーあ、明らか、ああで、私の手の中あーあ、に暖かい血が暖あ、あかい、あ赤いああ、たかいああか、い血、が私の手の中にあふれ、てきて、あああたたかいなあ、あ、にかが、お姉ちあ、あ、あ、ゃんのあーあ、体が目あ、あ、あ、の前にあーあー倒れあああていて、あ、あ、あ、私が した、私あーあが、 したあああ「あああああああああ」
11:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 09:03:17.30 ID:PFS1Z8a50
「あ、」
そうだ。そうだった。
「思い出した。ただのクローンだ」
12:名無しNIPPER
2015/01/17(土) 09:04:28.61 ID:PFS1Z8a50
それでは、センター試験を受けてきます。
続きは帰ってから……やる気力体力はたぶん残っていないと思うので、申し訳ありませんがセンター終了後からで
13:名無しNIPPER[sage]
2015/01/17(土) 10:16:43.11 ID:zgr7hOoWO
SSで一生を棒にふるとは……なかなかやる
14:名無しNIPPER[sage]
2015/01/17(土) 11:52:15.76 ID:0QApxWvLO
最近これの兄版を見た気がする
15:名無しNIPPER[sage]
2015/01/17(土) 18:58:40.10 ID:6Ywypfq4O
リスニング簡単だったな
16:名無しNIPPER[sage]
2015/01/18(日) 18:55:33.49 ID:D3zkroco0
>>15
おいやめろ
17:センター死んだwwww
2015/01/18(日) 21:43:28.79 ID:D3zkroco0
――――私にはお姉ちゃんが居た――――
「ねぇねぇ妹ちゃん。妹ちゃんは幽霊だとかの存在を信じる?」
「どしたのお姉ちゃん。藪からスティックに」
18:センター死んだwwww
2015/01/18(日) 21:43:57.01 ID:D3zkroco0
六年前のある日の会話だ。今から思えば、普段はしない幽霊についての会話なんかをしたのは、虫の知らせというか、そういった前兆だったかもしれない。
その会話を最後に、お姉ちゃんは死んだ。トラックにひかれて、即死だった。
この件に関して言えば、私が買い物を頼んだばかりに……みたいな創作によくあるような罪悪感は全くない。最後の言葉があんなに酷い言葉だったなんて……というような後悔も全く無い。最期まで私達は仲が良かった。
19:名無しNIPPER
2015/01/18(日) 22:01:20.46 ID:D3zkroco0
最初は些細な綻びだった。私はふとした瞬間に、お姉ちゃんが死んだ事を忘れた。
それは例えば、朝、お姉ちゃんを起こそうと部屋まで行ってしまったり、夜、いつも受験勉強で寝るのが遅かったお姉ちゃんの夜食を作ってしまったりといった行為として現れた。
次第にこんな間違いは増えた。そう、私は確かに間違いである事は認識していたのだ。それでも、私はお姉ちゃんが死んだ事を忘れた。
20:名無しNIPPER
2015/01/18(日) 22:02:28.05 ID:D3zkroco0
正確な始まりはもう忘れてしまった。でもその幻覚は、誰も浴びていないはずのシャワーを浴びていたり、私が起こすのに抵抗して二度寝をしていたりした。
私は流石にまずいと思った。でも私は異常を認識することを出来ても、それを解消する手段は思い浮かばなかった。
21:1です再開します
2015/01/19(月) 07:44:01.30 ID:zTBZer9Y0
私はその自慢の頭脳を、異常の解消ではなく、全く逆のベクトルで、つまり異常を推し進めるように使用し始めた。
私はお姉ちゃんのクローンを製造し始めた。
この頃になると、もう両親は私に何も言わなくなった。私の異常は、外から見ても、両親から見てもどうしようも無いと思うレベルに達していた。ちょっと前は両親も私を病院に連れて行ったけど、その頃は完全に放置だ。
39Res/19.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。