過去ログ - 響「いつまでも、このままでいて」
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2:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:22:15.62 ID:lxCYgBlm0
暗闇に銀髪をなびかせる後ろ姿。
「やっぱり貴音はキレイさー」
ふいに言葉がこぼれた。小声が聞こえたのか貴音は振り返って言った。
3:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:23:30.64 ID:lxCYgBlm0
「それで貴音。教えたいことって何?」
「……私はもう少しでこの芸能界から消えねばなりません」
「……なんで?」
4:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:24:24.53 ID:lxCYgBlm0
貴音は心底辛そうな顔のまま言った。
「冗談ではないのです。私はその時が来たなら確実に芸能界からいなくなります」
5:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:26:35.50 ID:lxCYgBlm0
「はい?」
飛び出した言葉は連鎖的に言葉を紡ぎ、思いを運んでいく。貴音は驚いているが、思いは停まらない。
「もっと自分が頑張るから!だから居なくならないでよ貴音!二十歳までまだ数ヶ月もあるんだから明確な結果なんていくらでもだせるぞ!だから、」
6:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:27:59.81 ID:lxCYgBlm0
「うぅ?プロデューサー?」
「響〜この文字が読めるか?」
「ドッキリ大成功……ってええ!?」
7:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:28:49.60 ID:lxCYgBlm0
ドッキリだとわかると急に恥ずかしくなって来た。感情の捌け口をプロデューサーに定めて攻撃する。まったく。
「痛い、響痛い!いたたたたた!」
プロデューサーが悲鳴を上げているが、気にしない。人をもてあそんだ報いを受けさせてやる。
8:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:30:00.89 ID:lxCYgBlm0
「さて響、貴方は帰り仕度をしていましたね?よろしければお詫びに夕餉をご馳走したいのですが……」
「またラーメン?よくそんなに食べれるよねー」
9:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:31:00.45 ID:lxCYgBlm0
「貴音、とりあえず中に戻ろう?ここにいたら風邪ひいちゃうよ」
「そうですね。私も帰り支度をしなくては。らあめんがにげてしまいます」
「ラーメンは逃げないと思うぞ……」
10:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:33:35.03 ID:lxCYgBlm0
「へっくしょん!」
おもわずくしゃみがでてしまった。
「おや、風邪ですか。風邪は万病の素と言いますし、気をつけなければなりませんよ?」
11:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:34:27.83 ID:lxCYgBlm0
近くに貴音が寄ってくれてほんのり暖かい。
「ねぇ貴音。さっきのは冗談なんだよね?本当にどこかにいったりしないよね?」
「ええ、冗談ですよ。響に何も伝えずにどこかに行きはしません」
12:名無しNIPPER[sage]
2015/01/22(木) 00:36:28.19 ID:lxCYgBlm0
以上でおしまい。お読みいただきありがとうございました。
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