過去ログ - 撫子「こころちゃんのおまじない？」
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2015/03/08(日) 03:38:46.25 ID:o9F61wBGo
振り向いて確かめようとしても、絶妙に身体を逸らして私の視界から外れようとする。
こんなことをしてくる子には想像がついていたが、後ろ腰に手を回して、その正体を掴んだ。
22:名無しNIPPER[sage]
2015/03/08(日) 03:39:19.56 ID:o9F61wBGo
ちょっと何言ってんの！ と手をほどこうとする間もなく、口早に美穂はまくしたてる。
美穂「ねえそろそろ映画いこっ？ 早くしないと始まっちゃうよ〜」
23:名無しNIPPER[sage]
2015/03/08(日) 03:39:55.82 ID:o9F61wBGo
いつものようないたずらっぽい笑みを浮かべて、美穂はどこか得意気だった。
握った手を離さないまま、るんるんとあらぬ方向へ歩きながら話す。
24:名無しNIPPER[sage]
2015/03/08(日) 03:40:25.85 ID:o9F61wBGo
それにしても、もっとうまい手があったんじゃないかと思う……あの時のみんなの目線が忘れられな……
撫子（あ……///）
25:名無しNIPPER[sage]
2015/03/08(日) 03:41:05.11 ID:o9F61wBGo
〜
撫子（……うわあ）
26:名無しNIPPER[sage]
2015/03/08(日) 03:41:32.03 ID:o9F61wBGo
さて、逃げるように美穂と別れてしまったが、これからどうしよう……家に戻って、おまじないを解いてもらおうか。
とりあえず、外にいてもおかしな災難に見舞われることがわかったのだ。やっぱり家に戻ろう……そう思って踵を返すと、振り返りざまに誰かとぶつかってしまった。
27:名無しNIPPER[sage]
2015/03/08(日) 03:42:00.06 ID:o9F61wBGo
藍「撫子……やっぱり撫子だったのね」
撫子「び、びっくりしたぁ……こんなところで会うなんて。ってかすごいねこのリンゴ」
藍「ああこれ、知り合いの人に貰ったの。おすそわけだって……それにしてもびっくりした。撫子っぽい後ろ姿だと思ったら、本当に撫子だった」くすくす
28:名無しNIPPER[sage]
2015/03/08(日) 03:42:46.21 ID:o9F61wBGo
撫子「や、でも私これから図書館行こうと思っててさ……ほら、この前藍とも話したあの本借りようと思って！」
藍「ああ、あの本？」
撫子「そうそうそう、だから今回はちょっと……」
29:名無しNIPPER[sage]
2015/03/08(日) 03:43:13.58 ID:o9F61wBGo
〜
藍「それじゃあ作りましょうか。リンゴ以外の材料もちゃんと揃ってるから」
30:名無しNIPPER[sage]
2015/03/08(日) 03:43:42.64 ID:o9F61wBGo
藍「紅玉っていうのよ、そのリンゴ」
撫子「ふーん……いい名前だね」
藍「あんまり聞かないでしょう？ 普通のリンゴよりすっぱいから、生で食べるのには向かないの。でも焼き菓子作りにはこういうリンゴの方が向いてるのよね」
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