過去ログ - 凛「青色の中」
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7:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:16:22.72 ID:Qq9PsvFaO
ひっそりとしたかよちんの部屋の窓の色は黒というより濃い群青色に見えて、
それでも、やっぱり起きてないかって当たり前のことを確認して、どこか、変に落ち込んでいる凛がいる。

起きてるわけないのに、ばかだよなぁ、って思って、
ちょっと期待して今にもかよちんが起きて部屋に電気がつかないかな、ってかよちんの家の前で立ち止まってみてみるけど、
以下略



8:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:17:45.72 ID:Qq9PsvFaO
凛は偶然目が覚めて、偶然夜の散歩に繰り出して、偶然この道を歩いているだけなのに、

そういう偶然が起こっている間中、さっきすれ違った自動車を運転している人はずっと車を運転していたのかなぁって考えると

凛は不思議な気持ちに心が満たされる。
以下略



9:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:19:48.45 ID:Qq9PsvFaO
自由に脈絡なく泳ぐもの。
規則正しくグルグルと同じ場所を廻っているもの。
まるでオーロラみたいに群れをなして周回しているもの。


以下略



10:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:22:21.04 ID:Qq9PsvFaO
かよちんは、不思議そうな顔をして同じように青色になってる凛の顔を青色を映している茶色の瞳で見返した後、
凛よりも優しい力の入れ方でギュと繋ぎ返してくれた。

それから凛はときおり、水族館の水槽の青色の中で泳ぎ回る魚のことを考えた。

以下略



11:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:24:16.37 ID:Qq9PsvFaO
そういうことを考えたら、凛はやっぱり不思議な気持ちになって、どうしていいのかわからなくなって、スゥと息を吸って、ハァとそのままを吐き出した。

見えない何かは凛を満たして、凛の中の何かがその中に少しだけ溶けて、
そしてその何かはまた空中に舞い散っていく。

以下略



12:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:26:28.94 ID:Qq9PsvFaO
グルグルと何かを続けていって、グルグルとまた誰かに出会って楽しんだり一緒に笑ったり一緒に泣いたりして、
そうしている間にまたグルグルとさよならをする。

そういうことを何回も何十回もグルグルと続けていって、
そのうちに変わることは変わってしまうだろうし、変わらないことはずっと変わらないでい続けるだろう。
以下略



13:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:33:56.66 ID:4CW4WCi+O
不思議な雰囲気…
とても良いです


14:名無しNIPPER
2015/03/16(月) 18:35:44.50 ID:Qq9PsvFaO
そんなことを考えていたら、東の空は白んでいて、それでもまだ西の空は夜の闇を残している。

真上にはひときわキレイな星空が輝いていて、寒さがパーカーの隙間をぬって身に染み込むから、

ひとりぼっちをためらわずに吸い込んで吐き出せる。
以下略



15:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:40:44.53 ID:4CW4WCi+O
乙です


16:名無しNIPPER[sage]
2015/03/16(月) 18:44:55.03 ID:ZM3272ckO
青とか言ってるからモバマスかと思ったけど
よく考えたらあっちは蒼だった


17:名無しNIPPER[sage]
2015/03/17(火) 10:40:44.01 ID:cOjn9782O
いいやん


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