過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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419: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:49:11.64 ID:PWAS3CMco
乙です
濃厚な描写に怒涛の展開。
これからが気になります。


以下略



420: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:49:56.15 ID:PWAS3CMco
 緑の蛍光色に近い液体が円筒状のシリンダーに満たされている。
 薄暗い研究室内はわずかな照明の光をその緑が反射することによって怪しく光っていた。
 不気味なその水槽は仰々しい機械と一体になっており、その周囲では絶えず研究者のような身なりの人間がせわしなく動いていた。

 水槽内にはまるで太陽の黒点のような黒い塊が一つ。
以下略



421: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:50:29.56 ID:PWAS3CMco

 そのカビの生えたような男の隣で、ふわふわとした長髪の少女がこの場にそぐわぬような口調で言う。
 少女もまた白衣を羽織っているが、その風体はかび臭そうな男と同様に異質なものである。
 容貌こそただの少女であるが、けらけらと嗤うその表情からはある種の狂気がうかがえる。

以下略



422: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:51:20.02 ID:PWAS3CMco

 イルミナPは数多ある悩みの種の一つを脳裏から掘り起こす。
 興味の惹かれる研究の上に、宇宙の中ではシキの父である高名なイチノセ博士の研究であったので軽く出資してみたが運の尽き。
 イチノセ博士は研究のデータをすべて持ち出したまま失踪、その後を見計らうかのように研究所には管理局がなだれ込んできたのだ。

以下略



423: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:51:58.87 ID:PWAS3CMco

「にゃはは。あたしのこと信用できないのなんて今に始まったことじゃないでしょ。

でも、これについては『これ』で間違いないよ。

以下略



424: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:52:39.52 ID:PWAS3CMco

「実証テストと、量産化を進める。

『サークルライン』がある程度完成し次第、これも実戦投入する予定だ。

以下略



425: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:53:16.45 ID:PWAS3CMco


 イルミナPがシキから目を放していたのはほんの1分にも満たない時間であった。
 連絡を取るべき人物が多く、シキに意識を割くのを疎かにしたこと。
 そして、『ウルティマ』が完成し、安心しきっていたのも原因の一つであろうがこれらはイルミナPにとってはこれは致命的なミスだった。
以下略



426: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:53:44.70 ID:PWAS3CMco

 振り返った先には、すでに人影は居らず、視界には不気味な水槽が映るだけである。
 先ほどまでいたはずのシキの姿はもはや影も形もなかった。

「あ…………」
以下略



427: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:54:20.59 ID:PWAS3CMco

「全員警戒せよ!!!ターゲット『公害』、発見次第即座に報告せよ!!!

絶対に手を出すんじゃないぞ!!!奴は猛獣、いやキャリア……くそ、ともかく細菌爆弾のようなものだ!!!

以下略



428: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/08/15(土) 22:54:54.94 ID:PWAS3CMco


 イルミナティ内全域が未曾有の混乱に陥っている中、その騒動の原因であるシキは悠々とイルミナティ内の廊下を歩いていた。
 周囲の状況など知ったことではないように、その足取りは軽い。

以下略



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