19:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/05(日) 18:16:54.41 ID:lE2tgw5So
もう一度肩に手を添えて、右腕からすくい取ってゆく。
か細いながらも薄く肉の付いた腕に泡を通してゆく。
少し力を込めても受け入れてしまう柔肌は、
ほとんど髪の毛を梳くのと変わらないほど指を滑らせていく。
私はことりの右隣にしゃがみ込んで、その腕の果てを握りなおした。
この手が、ことりの思い描く衣装を形にしてきたのだ。
この手が、私の頬に指を添えて接吻を求めるのだ。
人差し指、中指、薬指。
一本ずつ、爪の先から付け根まで、
くちづけほどのやさしさで洗い流してゆく。
この子の指が触れるものすべてが清らかであれと、
叶いもしないことを思い描いてしまう。
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