過去ログ - やはり俺が素直に好意を伝えるのは間違っている。
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17:1[saga]
2015/04/06(月) 07:34:24.55 ID:SJj0pqdIo
握られた手にはバンダナで包まれた箱と、30cmほどの水筒。

「川崎、お前も外で昼か」

「そうだよ、あんたと一緒に食べるためにね」
以下略



18:1[saga]
2015/04/06(月) 07:34:54.14 ID:SJj0pqdIo
「あはは、というわけでさ、お祝いごとは共有しようと思ってね」

「……わざわざそこまでしなくても」

「別に夕飯の残りだから!気にしないであんたは食べればいいの!」
以下略



19:1[saga]
2015/04/06(月) 07:35:23.64 ID:SJj0pqdIo
足を運んだのは、いつもの場所だ。

遠目にはテニスコートで練習している戸塚の姿も見える。

「ここがあんたの場所か」
以下略



20:1[saga]
2015/04/06(月) 07:35:50.45 ID:SJj0pqdIo
そんなことを話していると、バンダナを敷き物とした弁当が広がった。

中身はハンバーグにから揚げ、卵焼きにスパゲティと子どもが好きそうなメニュー。

あとはヒジキに漬物か、残り物とはいえ一応バランスも考えているらしい。
以下略



21:1[saga]
2015/04/06(月) 07:36:30.40 ID:SJj0pqdIo
手際よく飲み物まで用意が終わると、いただきますという声とともに箸が渡される。

「お前、たかだか一回俺と食事するだけなのに、何で新しい箸が用意されてるわけ」

「何故って、あんた分かんないの?」
以下略



22:1[saga]
2015/04/06(月) 07:37:06.49 ID:SJj0pqdIo
「ご飯くらいは出すから安心しな。それと大志と小町のお祝いを兼ねるつもりだから、来なかったら小町と大志が二人っきりになるかもな」

コイツ、ハナから俺に選択の余地なんてねえじゃねえか。

大志と小町の関係が進むことになんて想像も許さん。
以下略



23:1[saga]
2015/04/06(月) 07:37:38.00 ID:SJj0pqdIo
「あんたほどじゃないよ、シスコン」

イタズラっぽく微笑むなよ、かわいいだろうが。

「ほら、箸が進んでないぞ。どれが食べたい?」
以下略



24:1[saga]
2015/04/06(月) 07:38:28.48 ID:SJj0pqdIo
川崎はそのまま止まってしまった、こういう時は畳み掛けるた方がいい、そして何食わぬ顔をしたほうがダメージはないはず。

そう考えていた俺のほうが浅はかだったことなど、その時まだ気づいていなかった。おもむろに口を開くと川崎は俺に質問してきた。
「あんたは尽くされたい?」

以下略



25:1[saga]
2015/04/06(月) 07:39:03.13 ID:SJj0pqdIo
改めて川崎沙希を見る。

容姿はかわいいよりキレイなタイプ。

性格は一人を好むものの、身内には厳しくも優しい。裁縫や家事全般いつでも嫁に行けるレベル。
以下略



26:1[saga]
2015/04/06(月) 07:39:32.29 ID:SJj0pqdIo
「ごちそうさま、悪くなかったぞ」

「もう少し素直な感想はないもんかね」

「照れくさくて味なんてよくわかんなかったんだから察しろよ」
以下略



27:1[saga]
2015/04/06(月) 07:40:19.49 ID:SJj0pqdIo
「いや、もう籠絡されたから。パーティするんだろ?」

そう言った俺への返答をする川崎の頬と耳は赤いままだ。

そして丁寧に言葉を選ぶように俺に話しかけてきた。
以下略



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