過去ログ - P「伊織か?」伊織「お兄様!?」 Re:
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790: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:08:58.69 ID:Qf8kntCB0
そのあと何度か電話をかけてみたが全く取ってくれない。楽しんじゃってるのね。

あずさはもう仕事帰りだったからよかったものの、正直業務中に呼び出しをくらうこっちの身としてはたまらない。

P「うんと説教してやる」
以下略



791: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:10:07.61 ID:Qf8kntCB0
俺は頭を振ってそんなネガティブな思考を振り払う。あずさもまた俺の大事なアイドルで、恩人なのだから。

けど、これじゃただの芦だな。優しいのと甘やかすのは違うからねぇ……。

またしてもネガティブなことを考えながら、事務所を後にするのだった。
以下略



792: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:11:28.63 ID:Qf8kntCB0
横浜の案内板を見つけて高速道路を抜ける。

高速を降りてからしばらくするとカーブした建物、大きな広場や観覧車が見えてきた。

P「確かにあったな。……ここら辺に停車しておこう」
以下略



793: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:12:17.70 ID:Qf8kntCB0
あずさ「……プロデューサーさん?」

騒がしい中、彼女のいやにまどろっこしい声が俺にしっかりと届いた。

あずさ「やっぱり! プロデューサーさんも黒ビール、飲みにいらしたんですね〜」
以下略



794: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:13:19.30 ID:Qf8kntCB0
P「いや、怒鳴って悪い。外で待ってるから充分楽しんだら連絡してくれ。俺は車だから飲めないんだ」

努めて優しく言ったつもりだ。お人好しで来ておいて怒るなんてお門違いだ。

顔を上げたあずさの目元はさっきよりも少し赤く、その目は忘れていた締め切りが過ぎたことを思い出したかのように見開いていた。
以下略



795: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:13:57.13 ID:Qf8kntCB0
あずさ「はい。お迎えが来ましたので……」

ばつが悪そうに言ってこちらを窺う。

その視線を周りの男どもも捉えたようだが、構わずにあずさを引き留める。
以下略



796: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:14:57.66 ID:Qf8kntCB0
俺の中で激しく警鐘が鳴り、瞬時に走り出していた。

他人が大事なアイドルに軽々しく触れたことと、男の顔があずさの顔に近づくのを見て、さらに足と拳に力が入る。

露骨に嫌がり、自分の手で相手の頬や頭を押し返そうとするあずさ。
以下略



797: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:15:31.25 ID:Qf8kntCB0
幸い、誰が追ってくることもなく、大きな騒ぎにはならなかったようだ。

あずさに気づいた人もいなかったみたいで、このあとSNSで拡散されることもなかった。

車内は無言だった。いや、しばらくしてあずさのすすり泣く声を聞いた。かける言葉が見つからなかった。
以下略



798: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:16:12.05 ID:Qf8kntCB0
俺の口から言っていいものかどうか逡巡して、あずさをちらと見る。

彼女は困ったような、今にも泣きそうな、だけれども笑顔を浮かべて、俺の方を見ていた。

なんとなく、俺は席を外した方がいいと思った。彼女の表情がそうしてほしいと言っているみたいだった。
以下略



799: ◆K6RctZ0jT.[saga]
2015/08/13(木) 23:16:58.79 ID:Qf8kntCB0
小鳥「内容の方は把握しました。プロデューサーさん、お疲れ様です」

P「ええ、それで、あずさは?」

小鳥「泣き疲れて、寝ちゃったみたいです」
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