過去ログ - 零崎人識「魔法少女?」零崎双識「そうともさ」
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23:名無しNIPPER[saga]
2015/04/18(土) 07:16:27.13 ID:QebcSmuCO
「…で?どーする?」

俺はナイフをしまい問いかけた。
黒髪の女の銃口は未だにこちらを向いたままだ。

「ここでやりあってもいいが生憎俺はナイフ一本だ」

「ここいらで終いにしようぜ」

「…馬鹿じゃないの?ナイフ一本ならどう考えてもあなたが不利じゃない」

「あなたが命乞いする理由にはなっても、私が諦める理由にはならないわ」

ズレてんだよなぁ。
こいつがズレてんのか俺がズレてんのか。
いや、きっと俺なんだろうな。
きっと俺が馴染めないだけなんだろう。

「だからよぉ」

そこで一息おいて。

「ナイフ一本で殺されるような無様は晒したくはねぇだろ?」

ぞくり、と。
黒髪の女が総毛立つ。
辺り一帯がどす黒い雰囲気で塗りつぶされる。

「私を殺せるつもり?」

「かははっ、どうかな」

「喧嘩じゃお前のほうが強いかもしんねーが」

「ナイフで殺す手段ならお前の万倍知ってるぜ」

頬の刺青を指で掻きながらふてぶてしく言い放つ。

ちゃっ、と。
黒髪の女は銃をしまう。
そうだ、それが懸命だな。
だってピンクの髪の毛の女の安否を確認した瞬間。
急速に殺意が消えていくお前なんて。
何がどう起ころうとも、何もどうもならねぇよ。
実につまらねぇ、しまらねぇ。

「今度彼女に手を出したら」

「容赦しない」

それだけ言い放つと女はまるで幻覚だったかのように目の前から忽然と姿を消した。
日も沈み、尚一層暗くなる闇だけが辺りを支配していった。


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