過去ログ - やはりわたしの青春ラブコメはまちがっている。
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11: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:06:01.16 ID:+4eN97YB0
 ずずっと差し出されたカフェオレを飲みながら、チラッと先輩を表情を見る。
 うわぁ、いつも通りだ……。

「先輩も結構あざといですよねー……」
「ばっか、ばかお前、これは素だ」
以下略



12: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:06:42.40 ID:+4eN97YB0

「え、だって、あの人以外で先輩に友達なんているわけないじゃないですか。妄想かなんかですか? そういうの引きます現実見ましょうよ」
「妄想じゃねぇよ!」
「具体的には?」
「そりゃ、まあ、戸塚とか、戸塚とか……あと戸塚?」
以下略



13: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:07:17.89 ID:+4eN97YB0

 そうでもないですよー。
 自分が誰のことが好きか、改めて分かっちゃったりしますし。

「わたしも……葉山先輩は憧れでした。まあ、先輩の言う憧れとは違いますけどね」
以下略



14: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:08:01.07 ID:+4eN97YB0

 先輩が雪ノ下先輩に告白して壊れるなら、結衣先輩が先輩に告白したって壊れる。
 でも、今回、奉仕部はきっと壊れない。
 先輩が変わったから、結衣先輩が笑顔になれたから。

以下略



15: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:08:38.67 ID:+4eN97YB0

 苦々しい表情を浮かべたまま、ぽつぽつとつぶやく。
 一つ一つ噛み締めるように、自分を納得させるように。

「でも、それが正しかったのかも分からない、と」
以下略



16: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:09:11.85 ID:+4eN97YB0

「そんな適当なことはできねぇだろ。あいつだって、そんなのは望んでないはずだ……」

 先輩は口頭こそ勢いよく話し始めたが、言葉尻にいくに連れてどんどんと自信のない声色に変わっていく。

以下略



17: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:09:55.31 ID:+4eN97YB0
 誠実な先輩ってのもまた珍しいものだけど。
 なんというか、似合わな過ぎて全身がむずむずする。

「正しい結論なんてないんですよ……だいたい、正しいかどうかなんて誰にも分かりませんし。それに、間違ったっていいんです」

以下略



18: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:10:36.49 ID:+4eN97YB0

 相変わらずな反応に頬が緩みそうになるのを堪え、不満を滲ませた声で言う。
 先輩は脱力した様子でふるふると首を振った。

「分かんねぇけど……それはねぇよ、多分」
以下略



19: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:11:19.83 ID:+4eN97YB0

 遅れて出てきた先輩の右腕に抱きつき、がちがちに凍りそうな身体をすり寄せる。
 うわぁ、とそんなことを言い出しそうな顔で右腕だけをぴんと伸ばし、なんとか距離を取ろうとしている先輩を見ると少しばかり寒さも和らいだ気がした。

「なんでお前なんにも持ってねぇんだよ……なんなの? 最近の女子高生はそんなに気合い入ってるの? っつーかそんなに寒いならスカート折るなよ。そもそも三月は普通寒いだろ」
以下略



20: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:11:56.32 ID:+4eN97YB0
 そんなわたしのことを見ていたようで、なにか幼い子でも見るような温かい眼差しを向けられた。

「……忙しいやつだな」

 先輩のせいですよ、なんてことは言えなくもなかったけど、どこか気恥ずかしかったので頬を膨らめて睨みつける。
以下略



21: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 19:12:40.90 ID:+4eN97YB0
 じーっと観察していると、わたしに気づいたようだ。
 わたしと先輩を交互に見て目をキラキラと輝かせる。

「こんにちはー。先輩の後輩の一色いろはです。よろしくねー」
「こんにちはー! 妹の小町ですっ! お、お兄ちゃんとはどういう関係でっ!?」
以下略



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