過去ログ - 艦娘という存在
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15:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:43:04.36 ID:eM9XkrPr0
 最初は上官としての威厳を示すために、堅いキャラを演じていた。
 しかし艦娘たちと濃厚な時間を過ごすとともに、私の仮面ははがれてくる。
 私の生来フランクな性格が、艦娘に伝わっていた。気づけば、A鎮守府は戦場に似つかわしい、ゆるい鎮守府となっていた。

 そんな状況でも艦娘たちは私を慕ってくれ、また真剣に戦ってくれた。
以下略



16:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:45:50.09 ID:eM9XkrPr0

 艦娘『曙』が旗艦を務める第二艦隊。第一艦隊は現在、遠征、シーレーンの監視に行っているのだ。

 「潮の砲撃が命中、轟沈!」

以下略



17:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:46:50.14 ID:eM9XkrPr0
 航空母艦『赤城』が、代理として報告をする。

 「曙が大破、潮と漣、赤城が中破。……潜水艦から、我々は旗艦を守ることができませんでした。申し訳ありません」

 「いや、お前は悪くない。想定しなかった私の責任だ」
以下略



18:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:48:04.32 ID:eM9XkrPr0
 翌日、曙は普通に回復していた。その早さには、医師も驚いていた。
 艦娘の生命力に、私は少し、誇らしく思った。
 医務室へ曙の見舞いに行くと、曙はボーっと、窓の外を見ていた。

 「……曙、体調はどうだ?」
以下略



19:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:49:00.66 ID:eM9XkrPr0
***
***

 艦娘の製造が始まった。
 産みの親は百数十人集まり、艦隊プロジェクトは順調に進行していった。
以下略



20:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:49:51.80 ID:eM9XkrPr0
 艦娘は約2週間の授乳期を過ぎたのち、親元を離れ、艦娘養成施設に入れられた。
 寮には艦の型別に部屋が割り当てられ(姉妹艦のいない島風は陽炎型に入れられた)、
 シゲルの下で教育を。吉田健一海軍少佐のもとで実技教育を受けた。

 また、艦娘には『艤装』と呼ばれる、海上を移動しながら攻撃できる特殊な武器が支給され、その訓練も、吉田少佐の下で受けたという。
以下略



21:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:50:52.93 ID:eM9XkrPr0
 最初に話したのが、曙だった。彼女は産みの親の危篤の連絡を受け、1日の休暇が与えられた。
 夜遅くに返ってきたであろう曙が、海岸でしゃがみこみ、着ている制服に海水をジャバジャバかけているのを、私は見かけた。
 私は隣にしゃがみ込み、曙に話しかけた。

「どうしたの? 君は確か、外に出たんだよね?」
以下略



22:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:52:09.51 ID:eM9XkrPr0
 軍部の配慮で、産みの親に会いに行った曙。初めての外の世界で地図を頼りに病院まで行き、無事、病室までたどり着いたという。
 ドアを開けると、医師と看護師の冷たい視線を受けたのち、旦那さんと思われる男性に、

「お前のせいで、嫁は死んだんだ! お前を産んだせいで!」

以下略



23:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:52:45.75 ID:eM9XkrPr0
「……胸で、何かがシャリーンて……」

まだ心の幼い曙の、大切な何かは、音を立てて崩れた。本人がそう言った。
僕は曙の背中をそっと撫でたのち、こう言った。

以下略



24:名無しNIPPER[sage]
2015/04/26(日) 20:53:00.69 ID:UMjSgVFDo
wktk


25:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:53:26.97 ID:eM9XkrPr0
 深海棲艦は、時を経るごとに強く、しつこくなっていった。
 軍部で、深海棲艦を調査するという『特別調査隊』が組織されたが、全く動けていないらしい。
 深海棲艦自体の調査も、深海の調査も。

 艦娘は普通の人間よりも生命力が高くされている。そのため多少の怪我であれば、薬効のある風呂で入浴するだけでも、十分回復する。
以下略



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