過去ログ - 八幡「人の評価なんて当てにならねえ」
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6:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:23:07.82 ID:YJnNelKho
俺は俺のやり方しか知らない。それが誤りであっても、別解があったとしてもそうすることしかできない。答えは出てしまえばそれが全てだから。

いつからこうなったのか、目について言及を受けたのはいつからだったか。やれ腐っているだの濁っている、死んだ魚の目をしていると言われたが、疑問に思うことはなかった。原因はわかっていたし、人を信じるとか、友情だ愛だというのは酷く滑稽だと感じていた。

高校では取り巻く環境が変わることはあったが、俺へ興味を持つものはいなかった。いたかもしれないが好奇心や物珍しさといったものだろう。高校生活はそういった意味では無味無臭、俺の世界には俺しかいなかった。入ってくる者、近づく者は俺を蔑み嘲笑うと満足したかのように踵を返した。
以下略



7:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:23:54.63 ID:YJnNelKho
変わらないのは家に帰れば小町が居ること、それとカマクラは今日も俺に無関心であることくらいだろう。

現在の俺が周りにどう思われているかは自分が一番よくわかっている。大半のネガティブな意見と、少数の理解者。以前に比べたらこれでも十分すぎる程だ。

故に未だに俺の存在を疎んじる者は少なくない。関わる人間が増えれば俺が望むことなく周りを侵食する。夏祭りに由比ヶ浜が相模から哀れみや侮蔑のようなものを向けられた時、俺はその場を離れるしかなかった。
以下略



8:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:24:35.62 ID:YJnNelKho
「あったほうが似合ってるね!」

「そうかよ」

「眼鏡一つで印象って結構変わるんだね!あたしはあった方が好きかも」
以下略



9:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:25:20.15 ID:YJnNelKho
戸部や葉山、三浦に海老名さんからも似合っているという反応を貰うのは意外だった。きっと由比ヶ浜あたりが俺の眼鏡の話題でも出したんだろう。

「ヒキタニ君マジ眼鏡似合ってんじゃん!今度カラオケとか行っちゃう系?」

もう何て言ってるのかわかんねえ。カラオケとメガネの関連が全くもってわかんねえ。
以下略



10:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:25:58.69 ID:YJnNelKho
「隼人君がヒキタニ君を褒める。そこからヒキタニ君が隼人君を意識し出して二人は見つめ合い手を取って……は、はやはち!はやはちキター!」

「ちょ海老名マジ擬態しろし!」

あっちは我が身可愛さに反応しない方が良さそうだ。トップカーストに認められればこれからの生活は安泰か。
以下略



11:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:26:29.93 ID:YJnNelKho
「印象が変わった事で良いこともあれば悪いことが起きるかもしれん。君は良くも悪くも注目されやすいからな」

「なら、授業中にわざわざ注目されやすい時間を作らないでくださいよ。生徒を守るのが先生でしょう」

「私も人間だ。個人的に比企谷を気にかけているが、及ばない事だってあるさ。相談には応じるつもりだ。何かあれば声をかけてくれ」
以下略



12:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:27:12.70 ID:YJnNelKho
「随分と印象が変わるのね」

「ねー、びっくりしちゃった。やっぱりあった方が良いよねー」

「あまり興味はないけれど、悪くはないと思うわ」
以下略



13:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:28:03.97 ID:YJnNelKho
「いったーい!もう、ちゃんと前見て下さいよ」

「悪いな、考え事をしていた」

非難の声を上げるのは一色いろは。俺とは生徒会長の選挙で知り合うこととなった一年で、何かと俺に責任を持ち出す後輩だ。
以下略



14:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:29:13.37 ID:YJnNelKho
五月蠅いやつだ。それで気が済むなら付き合ったほうが早く帰れる。意図は分からないが、自分の意見を通す為ならこいつはどんな手を使ってでもするからな。

俺は言われた通りに顎を引き、背筋を伸ばして一色に向き合う。

「これで良いか」
以下略



15:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:30:17.10 ID:YJnNelKho
翌日、普段通りに学校に着くと、勢い良く駆けてきた由比ヶ浜に声をかけられた。

「ヒッキー!これ、ヒッキーだよね」

見せられたのは一枚の画像。それは先日一色に撮られたであろう写真だ。
以下略



16:1 ◆JY8EwYSc26[saga]
2015/04/29(水) 18:31:22.01 ID:YJnNelKho
「いろはちゃんにも言っておくから、ヒッキーは心配しないでね」

「悪いな。俺が言ってもダメみたいだから頼む」

「うん!じゃ。またね」
以下略



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