過去ログ - 安部菜々、魔法少女になる。〜PROJECT G4〜
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◆2YxvakPABs
[saga sage]
2015/05/26(火) 22:30:06.49 ID:6BW4cku00
他の人の喋れる武器も、皆こんなにも人を馬鹿にした態度なのか確かめたくなった。もし違うなら是非交換して欲しい。
『いたたたた! イタイイタイ! ど、ドレスドライバーの手の向きを逆にして、そこにシンデレラジェムをかざせば発動出来るよ!』
悲鳴を吐きながら、ウサミングハートは苦しそうに言葉を吐く。そもそも、痛覚などあるのだろうか。
ウサミングハートが言ったことが本当のことかどうかを確かめるため、もうしばらく曲げ続けてみたところ、それ以上は(ウサミングハートの金切り声以外)何も出てこなかったので、菜々はそれが本当のことであると確信した。
また冗談だった場合、今度はウサミングハートを投げ捨てる所存だ。
菜々は、ウサミングハートに言われた通り、バックルを動かし、掌のマークを今と逆向きにした。
『ルパッチマジックライブゴー、ルパッチマジックライブゴー、ルパッチマジックライブゴー、 ルパッチマジックラ』
今度は、変身の時とは違う音声が流れ始めた。軽快なラップ調は相変わらず止まることはない。
ちなみに、またプロデューサーの声だ。どこからこんなテンションの声が出るのだろうと疑問に思う。
菜々は、変身するときの要領で、指輪型のシンデレラジェムをドレスドライバーの上にかざした。
『チョーイイネ! マジカルウサミン! サイコー!』
よりテンションの高い声が聞こえ、シンデレラジェムとドレスドライバーが光り輝いた。
瞬間。
菜々の耳から一切の音が消えた。魔女の鳴き声も、使い魔の断末魔も、千佳が魔法を発動する声も。喧騒に包まれていた空間は、一瞬にして静寂の時へと変化する。
何が起こったのだろうと菜々は目を凝らす。そこには、信じられない光景が広がっていた。
「え……みんな……止まってます……?」
彼女の視界には、灰色の世界が広がっていた。しかも、菜々以外は、まるでその場に固定されたように動かない。
千佳の翻った髪の毛も、彼女が出した炎の魔法も、魔女も使い魔も、ビデオで一旦停止のボタンを押した時ようにその場で固まっていた。
菜々オリジナルの能力とは。そう考えていると、ウサミングハートが答えてくれた。菜々が所持しているウサミングハートだけは、菜々同様動けるらしい。
『菜々ちゃんの願いは要約すると不老不死。つまり、永遠の停滞だよ。だから、菜々ちゃんの魔法は、時を止める魔法。もちろん、ずっと止められるわけじゃないけどね。「ザ・ウサミンワールド」とでも名付けちゃおっか』
「時間停止……『ザ・ウサミンワールド』……」
永遠の停滞。故に、時間停止。
それが菜々の魔法。魔法の名前。ずっと17歳でいたいと願った菜々は、時間さえも止めてしまった。
『ザ』がつくのはきっとウサミングハートの気まぐれに違いない。
『魔法の発動時間は、約17秒だよ!』
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