587:名無しNIPPER[sage saga]
2016/03/27(日) 16:24:51.00 ID:WpbE5Tq40
卯月「ごめん……ね……」
文月「ううん、これくらいしないとだめだから……」
ポツリポツリと言葉を交わす二人を目の端で収めながらも、知らぬ顔で熊野は歩を進め続ける。
傷ついた大切な仲間の為に何かしてあげたいという気持ちは熊野にも覚えがあり、それを尊重してやりたいという思いがあったからだ。
でも、と彼女は考える。
鎮守府に帰った彼女達に待っているのは提督や仲間たちによる激しい叱責であろう。
無事ではないが生きて帰れたものの、何度も命令無視を繰り返したのだ。それは避けられない。
自業自得ではあるが、それを思うと熊野は同情の気持ちに掬われた。
上官である自分にも一言言う義務はあろう。しかし今の彼女達への既視感と、腕の中にある卯月の親友が彼女に与えた心情を慮ると熊野は義務を果たすことが出来なかった。
熊野「提督?こちら熊野ですわ」
その代わりにと、提督への報告に彼女は口を開いた。
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