過去ログ - 冴えない彼女の育てかた『慣れないエンドの創りかた』
1- 20
2: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:43:03.15 ID:8dlLDYTwO
(ーーーーこうして、ひたむきな情熱とたゆまぬ努力によって、一人前の実力を身に付け、河村・スパイダー・きらりと雲雀ヶ丘歌穂を、緑道翠音から取り戻した安曇誠司。その後、二人から告白を受ける彼の姿を見た叶巡璃は……)

巡璃(これで、”この世界”の誠司くんも幸せになれる)

巡璃(これから、いっぱい、たくさん、幸せになってね。色んなこと、楽しんでね)
以下略



3: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:43:40.10 ID:8dlLDYTwO
誠司「えらくピンポイントな所攻めてくるね先輩。…って、何だろう、すっごい当たってるような気がする。ガッチリはまり過ぎてるっていうか……。疲れてるのかな? 冗談として消化する気がまったく起きない……」

きらり「……いつもなら、何のためらいもなくツッコんでる所だけど……。ま、ここに来るまでのあんたの頑張りを見てたら、そういう事があってもおかしくないって気もしてくる。いいんじゃない? 今日だけは、そういう主人公気分に浸ってもバチは当たらないわよ、きっと」

誠司「……そうやって俺の言う事を素直に受け入れてくれるのも今日だけになるのか?」
以下略



4: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:44:08.68 ID:8dlLDYTwO
きらり「う、うるさいわね。というか散々テンプレ二番手キャラからの離脱に失敗してる誰かさんには、そんな余裕の態度をとってる暇なんてないんじゃない?」

歌穂「あら、もう忘れたのかしら? 誠実君と唇を重ねた一番目の相手が誰だったのかを……」

きらり「そ、それはっ……!」
以下略



5: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:44:34.40 ID:8dlLDYTwO
(賑やかに喧嘩を始める二人。久しぶりに見るその光景に、柔らかい苦笑を浮かべながら、ふと空を仰ぎ見る誠司)

誠司「……………ふぅ……………」

(しばらくして、どこからか季節外れの桜の花びらが、ふわふわと舞い降りてくる)
以下略



6: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:45:04.96 ID:8dlLDYTwO
(やがて、落ち着きを取り戻した誠司のもとに、一迅の風が吹く。ふわりと手のひらから離れていく桜の花びら。名残り惜しそうに、どこか寂しそうに、ゆらゆら揺れながら、やがて見えなくなって……)

誠司「………今まで居た誰か、か……」

誠司「……分からない。ありえない。これはきっと、とてつもなくおかしい事なんだろうけど。二次元に染まり過ぎなんだろうけど」
以下略



7: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:45:33.94 ID:8dlLDYTwO
(いつの間にか、静かになっていたきらりと歌穂。二人共、ただ真っ直ぐに、真剣に、誠司の事を見つめていた。おそらくは、同じ理由で、同じ感情でもって、溢れそうになる涙をこらえながら……)

誠司「ありがとう」

誠司「……この先、君の事を思い出せなかったとしても」
以下略



8: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:45:59.11 ID:8dlLDYTwO
倫也「……って、感じで書いてみたんだけど、どうかな?」

英梨々「…………っ」

加藤「…………」
以下略



9: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:46:27.52 ID:8dlLDYTwO
倫也「それで、試しにcherry blessingのキャラクターから色々借りて、書いてみたんだけど……」

詩葉「……何というか、ちょっとだけ、もしかしたら結構、私の作風の影響を受けてるような感じがするわね。あくまでビター部分だけの話で、濃厚さは二段階くらい薄めだけれど」

倫也「そりゃまぁ、切なさや喪失感を書かせたら右にも上にも出るものはそうそういない、悲恋のドS伝道師、霞詩子の一番の信者にして、弟子でもあるしね」
以下略



10: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:46:56.76 ID:8dlLDYTwO
詩葉「そうね。定義として確たるものはないんだけれど、やはりある程度の希望が持てる解釈が出来る場合には、はっきりとバッドエンドの名を冠する事は難しいと思うわ」

倫也「……でも俺、それでもこの話書くのに相当気力を浪費したっていうか、魂が削られる感覚を覚えたっていうか……」

詩葉「それは……慣れてないからって理由もあるでしょうね。でもね、倫理君。プロの作家でも、登場人物が凄惨な目に合う話を書いてる時、いつでも冷静でいられてるなんて事はないのよ? 歯を食いしばりながら、震えながら書き上げる時だってあるんだから」
以下略



11: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:47:25.34 ID:8dlLDYTwO
詩葉「……とにかく、作者の性格や作品のジャンルにもよるし、こればっかりは経験を積み重ねて調整していくしかないのかもね」

倫也「う〜ん、そっかぁ」

詩葉「まぁ、一つだけ確実に言える事は……」
以下略



12: ◆07a3z.KLl.[sage]
2015/06/05(金) 14:47:56.65 ID:8dlLDYTwO
英梨々「始めは何事かと思ったけどね。これまでのあんたから考えたら、完全に不意を突かれた気分。でもま、染まっていってるんじゃなくて、幅が広がっていってるっていうんなら、さして文句は……ないとは言わないけど、目をつぶっておくわよ」

詩葉「あら、それって暗に、今までの倫理君のスタンスに対しては好意的だって告白してるようにとれるわね?」

英梨々「そんな事言ってない。ただ、まだシナリオを一本書いただけで、それ以外はいつもギリギリまで何もしない三流の準置物プロデューサーから、少しはシナリオを書けなくもない二流の物書き兼プロデューサーにレベルアップできるっていうんなら、いずれはどこぞの腹黒作家の出番が無くなる可能性もあるって事になるでしょ?」
以下略



42Res/35.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice