過去ログ - 岸辺露伴は動かない〜エピソード9・くねく​ね〜
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3: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:01:50.31 ID:AYcCl19s0
これは小さい頃、秋田にある祖母の実家に帰省した時の事である。

年に一度のお盆にしか訪れる事のない祖母の家に着いた僕は、早速大はしゃぎで兄と外に 遊びに行った。都会とは違い、空気が断然うまい。僕は、爽やかな風を浴びながら、兄と田んぼの周りを駆け回った。

そして、日が登りきり、真昼に差し掛かった頃、ピタリと風か止んだ。と思ったら、気持ち悪いぐらいの生緩い風が吹いてきた。僕は、『ただでさえ暑いのに、何でこんな暖かい風が吹いてくるんだよ!』と、さっきの爽快感を奪われた事で少し機嫌悪そうに言い放った。
以下略



4: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:02:31.28 ID:AYcCl19s0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「………………いやいやいやいやいや、おかしいだろ」

以下略



5: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:03:25.87 ID:AYcCl19s0
電車から降りた後、呼んでおいたタクシーに乗り数十分すると今回泊まる宿に到着した。

「おやおや、とーきょーの方ですか。これはこれは遠いところまでお越しくださって……ささ、お荷物はこちらに」

「あ、ありがとうございます」
以下略



6: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:03:58.18 ID:AYcCl19s0

「ま、僕は僕でこの景色をスケッチさせて貰うけどね」

「先生の故郷もこんな感じ何ですか〜?」

以下略



7: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:05:10.06 ID:AYcCl19s0

昼に食べた炒飯がとても美味しかったので
こわいこわいこわいこわいこわいこわいこ
また食べたいとおもうのだけれども
こわいこわいこわいこわいこわいこ
以下略



8: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:06:00.93 ID:AYcCl19s0

彼の本の中には通常通り彼の経験が書かれた文章と、まるで『その間に割りこまれたかのような』こわいの文字列があった。

筆跡も違うもので、本来は手書きの現代風なものだがこれは少し古めかしい筆文字の様だ。
次のページも、そのまた次のページも同じように続いていた。
以下略



9: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:06:28.23 ID:AYcCl19s0
見つけた『それ』は白っぽく霞んで見えていて、せいぜい動いていることがわかるくらいのものだった。
『それ』は言われていた通り、くねくねと蛇のような動きをその場でしている。噂を知らない人が見たら変わった案山子だと思うだろう。

「しかし、双眼鏡で覗いてもよくわからな…………ん?」

以下略



10: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:07:22.70 ID:AYcCl19s0
今窓の下から僕を眺めているのは、かつて杜王町で20年弱に渡り人を殺してきた殺人鬼、『吉良 吉影』だった。

顔は薄暗く、背格好は小さく見えるが、小綺麗なスーツに身を包んだそいつを、僕は『吉良吉影』だと、確信した。

何故だかわからないが、そう確信する「何か」があったのだ。
以下略



11: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:07:52.74 ID:AYcCl19s0

急いで入口の襖を閉め、つっかえ棒で鍵をかける。その前には机や椅子を重ねておき即席のバリケードを作る。

コツコツコツ…………

以下略



12: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:08:19.20 ID:AYcCl19s0
『大丈夫……安心して』

『お姉ちゃんが守ってあげる』

『だから、怖がらなくていいのよ。露伴ちゃん』
以下略



13: ◆Brmz8JLUSQc8[saga]
2015/06/11(木) 22:08:46.55 ID:AYcCl19s0
「ぅ……うーん……」

眼が覚めてみると、部屋は酷い有様だった。

机はひっくり返り、茶菓子や湯呑みは床に転がっていて、自分の体にもどこかでぶつけたのであろう痣が幾つもあった。
以下略



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