547: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/07(月) 21:21:46.38 ID:8dKBAj+DO
「とりあえずは血液検査をして、それから指紋と網膜から本国のデータベースに登録が無いか調べてみようかと思っていたんだけど……ごめんなさい。ロイドさんがうるさいから、あちらの用件を終わらせてからになるわね」
「分かりました。アスプルンド伯爵は、その準備をされてるんですか」
548: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/07(月) 22:47:19.73 ID:8dKBAj+DO
「シミュレーター、ですか」
トレーラーの奥に鎮座している箱型のユニットを見て、ライは言った。何本ものコードが幾つものモニターに繋がっている。
549: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/07(月) 22:53:22.89 ID:8dKBAj+DO
無言を返すと、ロイドは何が楽しいのか笑みを深めた。以前、校門前で会った時から、この人物はナイトメア関連の事柄について強い興味を示していた事を思い出す。
こんな性格だ。知的欲求から身元不明の人間を軍用シミュレーターに乗せる事も充分に予想できる。本当にやってくるとは思っていなかったが。
550: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/07(月) 22:57:20.33 ID:8dKBAj+DO
だから、本心を話す。もとより嘘をいうつもりも誤魔化す気も無い。
「信じてくれた人がいます」
551: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/07(月) 23:02:34.56 ID:8dKBAj+DO
◇
ライの座った操縦席がシミュレーターに吸い込まれていく。その様子を見ていたスザクは、不安が胸の内を焦がすのを感じていた。
552: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/07(月) 23:05:05.46 ID:8dKBAj+DO
シンジュク事変を思い出す。
あの混乱の最中、スザクは七年振りにルルーシュと再会し、ロイドとセシルに導かれ──そして、最強の白いナイトメアと出会った。
553: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/07(月) 23:06:53.75 ID:8dKBAj+DO
「そう、ですね」
シミュレーターの稼働音が大きくなっていく。それと連動するように、スザクの不安も大きくなっていった。
554: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/07(月) 23:09:19.63 ID:8dKBAj+DO
「やけに時間がかかってませんか?」
「そうね……」
555: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/07(月) 23:13:56.13 ID:8dKBAj+DO
その文字列を見たセシルがロイドに詰め寄っていく。
「ロイドさん!? これはビギナーシミュレーターのコードじゃないですよね。まさか、彼に……」
556:名無しNIPPER[saga]
2015/09/07(月) 23:16:01.20 ID:8dKBAj+DO
今回はこの辺で。ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。
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