42: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:38:08.19 ID:wXx8W5xM0
しかしその度に背中のぷちヒトミの声がアヤメの意識を呼び戻す!そうだ止まっている暇など無い!アヤメはぷちヒトミの
声に反応するように気力とカラテを全身に注ぎ込み、次のビルの屋上へと渡る!
「……ハァーッ……ハァーッ……!」「……どっちのタイマーもあと30秒を切った! 正念場だよ!」小型UNIX端末を
43: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:39:27.93 ID:wXx8W5xM0
(((残り10秒前……! 9……8……!)))「……ハァーッ……! ……ハァーッ……!」小型UNIX端末の画面のカウントを
心のなかで数えるぷちヒトミ! アヤメもまたビルの屋上を、残り少ないカラテを振り絞って疾走する!ハヤイ!
(((4……3……2……1……!)))「ココダーッ!」下のタイマーのカウントが「00:00:00」になった瞬間表示された
44: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:42:00.57 ID:wXx8W5xM0
「……あ、あれ? アヤメ=サンが見える。アタシいつカバンから出たっけ?」「……ヒト……ミ……サ……ン!」そこに
いたのは元の身体に戻ったニワ・ヒトミ! アヤメは嬉しさのあまりまともに呼吸も出来ない状態ながら彼女の名前を呼ぶ!
しかしここで恐ろしい事実に二人は気付く。「アタシ元に戻った!? ヤッター……って待ってその前に落ちてるーッ!?」
45: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:43:27.11 ID:wXx8W5xM0
ここは20階建てのビルの屋上付近。そんなところから地面に落下してしまったらウケミも取れないヒトミはゴアめいた死体に
なってしまうことは確実! それを防ぐため、アヤメは限界を超えたカラテを全身に注ぎ込む! (((間に合えぇええ!!)))
跳躍先のビルの壁に着地したアヤメは、そこから反対側、ヒトミが落下してきているところへ向かって再跳躍! それまでの
46: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:44:47.16 ID:wXx8W5xM0
「アイエエエエ!」「……まだだッ!」壁で勢いを殺せなかったアヤメは、ブンシン・ジツを発動し実体のあるブンシンに
自分を蹴ってもらい、その衝撃で再び反対側のビルの壁へと進む! この時点で残り10メートル!
「アイエエエエ!」「イヤーッ!」今度はカラテが疲労を上回ったアヤメは、飛び込んだ壁に見事に着地! タツジン!
47: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:46:00.18 ID:wXx8W5xM0
「死んじゃ……死んじゃやだよーッ!」抱きかかえられていたヒトミは起き上がると、泣きそうな顔でアヤメを揺さぶる。
「……ゲホ……だい……スゥーッ……じょう……ハァーッ……ぶ……」そんな彼女に、深呼吸を行いながらなんとか
無事であることをアヤメは伝える。
48: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:47:29.00 ID:wXx8W5xM0
(((真実を話した所で絶対に信じてもらえないだろうし……かと言ってなんでもないで済ますには地面の亀裂が問題だし……
どうしよう……!))) そんな時である! 上空を飛んでいたマグロ・ツェッペリンの一機がアヤメとヒトミのいる場所に
向けてライトを照射したのは!
49: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:48:26.93 ID:wXx8W5xM0
アナウンスを聞いた通行人達の顔は徐々に人を心配する物から興味本位の野次馬の物に変化していく。そこへ
マグロ・ツェッペリンから第二のアナウンス!
「よって撮影の邪魔になる方の排除は合法です。警告します、10秒以内にその場を離れてください。繰り返します、
50: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:49:47.03 ID:wXx8W5xM0
「アヤメ=サン、ちょっとゴメンね?」未だ深呼吸で体力回復に努めているアヤメの身体を少しだけずらし、
地面に埋まっていた彼女のカバンを掘り起こす。
中を確認すると小型UNIX端末は完全に壊れてしまっていたが、プロデューサー向けに作られたIRC端末は形を
51: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:51:30.95 ID:wXx8W5xM0
『あれは、お二人を衛星を使って監視していましたら問題になりそうな状況を確認しましたので、近くにあった
マグロ・ツェッペリンをハッキングして偽装工作をさせて頂きました。すでに、その地面の亀裂の後始末の手配も
済んでいますよ』
52: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 09:52:31.95 ID:wXx8W5xM0
『すごいですよ? お二人は今岡山県にいます。やはりニンジャの力はうちのアーチプロデューサー達にも匹敵して
素晴らしいです』そう褒めるチヒロの言葉に対してヒトミは目眩がした。アヤメが移動してきた距離のことを考えると
当然ではあったが。
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