7: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:45:10.43 ID:wXx8W5xM0
「そのブレーサーは、我がプロダクションのエンジニアチームが開発した物で、なんでもこれを個人のUNIX端末に
登録すると、ぷちデレラに新たな機能が追加されるとか」「ぷちデレラに……ですか?」ぷちデレラとは、
シンデレラ・プロダクションが配信しているアイドル育成ゲームサービスのことだ。
8: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:45:54.69 ID:wXx8W5xM0
ナムサン! つまりチヒロは自分ですら確証が持てず訝しんでいる機械をアヤメで試そうというのだ!
「ちょ、ちょっとチヒロ=サン! そういうことだったらモバP=サンが戻ってきてから試したほうがいいんじゃ!?」
咄嗟に疑問をチヒロにぶつけるヒトミであったが、彼女の言葉をチヒロは笑顔で封じ込める。
9: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:46:46.58 ID:wXx8W5xM0
「チヒロ=サンにこのような物を送りつけるなど、相手は余程の命知らずなのでしょうか」アヤメもオリガミ・メールの
内容に表情を険しくする。「さて、実際本当になにか理由あってのことかもしれませんから」しかし、脅迫めいた
文章を送られた本人は、どこ吹く風といった様子だ。
10: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:47:33.35 ID:wXx8W5xM0
「ますます怪しい……アヤメ=サン、やっぱり試すのやめたほうが……」良くないことが起きそうなアトモスフィアを
感じ取ったヒトミが、不安そうな表情でアヤメの顔を覗きこむ。「……ですがオリガミ・メールに書かれていた
時間のこともあります」
11: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:48:38.56 ID:wXx8W5xM0
その直後、時計の針が14時を指す!『指定時間までの装着確認ドスエ、オハヨウゴザイマスドスエ』途端に奥ゆかしい
電子マイコ音声が流れ始め、その場にいた三人は驚いた表情でその音声の源であるブレーサーに注目する。
『機器を装着された方は、持っているUNIX端末にこの機器を登録して欲しいドスエ』
12: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:49:44.18 ID:wXx8W5xM0
『ぷちデレラ起動確認ドスエ』瞬間! FLAAAAASH! 「「ンアーッ!?」」強烈な光が小型UNIX端末の液晶から溢れ、
そのあまり眩さにアヤメとチヒロは目を閉じる。そしてコンマ数秒してから目を開けたアヤメは、UNIX端末の画面に
映しだされた物を見て自らの目を疑った!
13: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:51:04.29 ID:wXx8W5xM0
「……ナンデ」「……スッゴイ光だったー! アヤメ=サンだいじょう……アイエ?」「良かったヒトミ=サン無事……!?」
画面に映ったヒトミの姿に困惑していたアヤメは、隣から聞こえてくるヒトミの声に安堵し横に振り向く。だが、そこには
いるべきはずのヒトミの姿がないではないか。
14: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:53:49.41 ID:wXx8W5xM0
(参考)ぷちヒトミ
i.imgur.com
15: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:54:56.90 ID:wXx8W5xM0
「アイエエエエ!? アタシぷちに!? ぷちにナンデ!? アイエエエエエ!」「ヒ、ヒトミ=サン落ち着いてください!」
足元で驚いているぷちヒトミを手で持ち上げたアヤメは、それが幻であることを祈りながら触って感触を確かめる。
「ア、くすぐった……アハハ! チョット、アヤメ=サンぷにぷにしないでー!」「……スゴイ軽いけど本物だ……」
16: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:55:41.79 ID:wXx8W5xM0
「はい、チヒロです」『チヒロ=サン! エンジニアチームのオフィスを調べて恐ろしいことが分かった!
今アヤメ=サンはどうしている!?』いつも冷静なモバPの異常な焦りように、ただならぬ事態が進行していることを
理解したチヒロとアヤメは、お互い覚悟を決めた目配せをしながらモバPの報告を聞く。
17: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2015/06/14(日) 08:56:45.40 ID:wXx8W5xM0
モバPの口よりまず語られたのは、プロダクションに所属するエンジニアチームの状態だ。彼らはチヒロより
安すぎる賃金と過酷な仕様条件で日々依頼される仕事を期日にまで完了させるため、常にカロウシ寸前であり、それを
誤魔化すため麻薬やドリンクを使い精神と体調を安定させていた。
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