過去ログ - 加賀「反転電波を浴びたから提督を搾首手ポキするわ」 R-18G
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4:名無しNIPPER[sage]
2015/06/14(日) 20:40:37.13 ID:xh8SUIpPo
 トイレの鏡で自分の姿を確認する。別に染みもついていないし、値段シールがついていることもない。
朝から出会う駆逐艦たちは、怯えるか睨むかすると、遠巻きになってそのまま逃げてしまう。
何かあったのだろうか。心当たりはほとんどないが、気に障るようなことでもしてしまったのか。

 肩を落としながら化粧室から出ると、今度は一つくくった吹雪が見えた。
逃げられない距離にまで近づいて、問いただして見ようか。そろそろと足音を立てずに近づいた。
寄ってみた吹雪は、機嫌がよさそうに鼻歌まで歌っている。これなら話ができるかもしれない。
過剰かもしれないが肩に手を置いて、話しかけた瞬間――

 「――ッ!」

 すぐに振り向いた吹雪は、素早くその手を振り下ろし、こちらの手を思いっきり払いのけた。
そしてこちらを見上げると、汚らわしくて仕方がないといった表情で、鋭い目線を向けてくる。
さもあれば、なにも言うことができないでいるこちらに、胸底から出したような低い声で詰り始めた。

 「気持ち悪い……見るだけでもそうなのに、まさか触るなんて……」

 そう言って自らの肩を見て泣きそうな顔をする。取れそうもない汚れを押し付けられたかのように。
気持ち悪い、気持ち悪い、何でこんな人が……、皆も、あなたのせいで、気分を悪くしてるんですよ。
まとめると、そういうようなことを言った吹雪は、やがて、静かに頭を下げて。

 「お願いですから、いなくなってください。もう、耐えられません」

 言い切って泣きそうな顔でこちらを睨む。それから仲のいい駆逐達がこぞってこちらに来て、
こちらに殺意すら混ざった視線を向けつつ、しゃっくり上げる吹雪と一緒に去って行く。
その姿を見送りながらも、しかし、その場にぼんやりと突っ立っていることしかできなかった。



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