10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:23:29.29 ID:rcfS4V6Mo
「昨日電話くれたでしょう? だから、そのお返し」
「お返し、って……」
11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:24:16.40 ID:rcfS4V6Mo
「ま、まあ、話したいことがあったらいつでも話せますもんね。わざわざ電話しなくても……」
「うん……」
12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:25:27.52 ID:rcfS4V6Mo
昨日の電話のお礼、用も無いのにする電話。間違ってかけてしまったとはいえ、こんなに恥ずかしいものだとは思いませんでした。
あの子が昨日かけてきた電話に、こんな恥ずかしさは無かったはず。同じような電話なのに、なぜ私はこんな想いをしなければならないのでしょう……
13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:26:03.97 ID:rcfS4V6Mo
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:26:33.69 ID:rcfS4V6Mo
今朝、小さな覚悟を決めて玄関を出ると、ちょうど櫻子も家から出てきたところでした。
靴をとんとんと整える櫻子をまず見て、トゲがもう一段階深く刺さった気がしました。おはようございますと声をかけると、「うん、おはよ」とだけ返ってきました。
15:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:27:03.00 ID:rcfS4V6Mo
頬杖をついて、見上げた時計はぴったり10時。櫻子から最初に貰った電話は……確か11時頃だったでしょうか。
あれからずっと考えていた、昨日の電話の意味。
16:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:27:42.08 ID:rcfS4V6Mo
(……でも)
でも、櫻子はそういう子。あの子は些細な電話なんかじゃない……大事な用事だって簡単に忘れちゃう子。
17:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:28:31.45 ID:rcfS4V6Mo
「あ、もしもしー?」
「も……もしもし」
18:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:29:08.71 ID:rcfS4V6Mo
「で……なんの用ですの?」
「え? 別にー」
19:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:30:03.33 ID:rcfS4V6Mo
「なんか、眠そうですわね?」
「んー、今日はもう寝る」
20:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:30:36.21 ID:rcfS4V6Mo
「それじゃあ、もう寝なさい。明日は居眠りしないようにね」
「はいはい、じゃーね」
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