過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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343:名無しNIPPER[sage]
2015/07/30(木) 22:25:06.80 ID:xxVzrn6co
乙
344:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 22:36:44.03 ID:RYx/9kaJo
「疲れましたー……」
「疲れたねー……」
345:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 22:37:43.06 ID:RYx/9kaJo
雪ノ下と玉縄、あと向こうの数人の会話だけでいろいろな方針の決定が成されていった。
だがそれは悪いこととは思わない。トップ同士の会話で方向性が決まるのであればむしろ良いことだ。
大まかな部分の決定に下っぱの意見を取り入れるとキリがないし、そんな必要性はどこにもない。
346:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 22:39:14.36 ID:RYx/9kaJo
とりあえず、肝心の企画案を考える前に決めるべきこと、来場対象者やら会場のキャパ、日程、スケジュール感なんかはざっと把握できたと言ってもいい。それに伴い、これから連絡や調整しなければならないことも見えてきた。
これ雪ノ下だからここまですんなり決まったんじゃねぇの?
他のやつだったら向こうに飲み込まれて、重要なことを無視してそのまま中身の議論に入ってたんじゃなかろうか。
347:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 22:40:17.50 ID:RYx/9kaJo
「雪ノ下さん、ちょっといいかな?」
「何かしら?」
雪ノ下は玉縄の傍まで移動して何事か話を始めた。おい、なんで二人とも携帯出してんだ。俺ですら雪ノ下の連絡先知らねぇんだぞ。
348:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 22:41:23.99 ID:RYx/9kaJo
「ん?あ、おう。偶然な」
葉山の目線の先を見ると、バツの悪そうな顔をした折本と目が合った。
俺が心配するようなことではないが、これからも顔を合わせることになるし、以前の出来事で発生したわだかまりを解消してうまくやってくれるとよいのだが。
349:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 22:42:24.73 ID:RYx/9kaJo
講習室を出るときに何気なく部屋を見渡すと、あんぐりと口を開けた玉縄と不安そうな顔の雪ノ下の姿が目に入った。
二人とも半端な位置で掲げた携帯はそっちのけで、出ていく俺たちのことをじっと眺めていた。
350:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 22:43:15.18 ID:RYx/9kaJo
「い、いやいやっ、そんなのいいからっ。葉山くん、頭あげてよ」
「そうか。でも言い過ぎたのは俺が悪いよ。謝らせてほしい」
頭は上げたが、葉山はあくまで謝罪の低姿勢を崩さない。
351:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 22:44:34.52 ID:RYx/9kaJo
「そ、そう?ありがと、比企谷。葉山くんも、前のことならもう私大丈夫だから。気にしないで」
「そう言ってくれて助かるよ。ありがとう、折本さん」
「ううん。それじゃ私戻るね」
352:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 22:45:38.28 ID:RYx/9kaJo
折本は元気な言葉と中学生の頃にも見た懐かしい笑顔を残し、階段を一段飛ばしで駈け上がっていった。
見たことのある屈託のない笑顔は、昔も今も俺に向けられたものではないということに気がついて、少しだけ虚しくなった。
階段を見上げる葉山に声をかける。
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