過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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458:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:28:24.49 ID:3q9LfLs3O
雪ノ下先輩にも超ウケてたし、笑いのツボが同じとかやっぱり姉妹なんですね、この二人。

「はぁ……。今日はもう終わりましょうか。時間もそろそろだけれど、気が散って仕方がないわ。誰かさんのせいで」

雪ノ下先輩が横目ではるさん先輩をねめつけるように見た。はるさん先輩はそれを受けて、てへっというように首を傾げて舌を出す。
以下略



459:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:29:28.52 ID:3q9LfLs3O
「…………」

雪ノ下先輩は唇を戦慄かせながら俯き、それから言葉が発せられることはなかった。部屋に不気味な静寂が訪れる。

「……片付けようか」
以下略



460:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:30:17.08 ID:3q9LfLs3O

はー、それにしても今日も疲れた。葉山先輩や先輩たちといろいろやれるのは楽しいけど、ここまで面倒な仕事をやることになるとは思わなかった。

わたしは今、この生徒会で初めての仕事に忙殺されている。

以下略



461:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:31:08.93 ID:3q9LfLs3O
とはいえ、葉山先輩が雪ノ下先輩と付き合っていないからといってわたしとの距離が近くなるわけでもない。ただの気休めだ。

あとついでに先輩も、結衣先輩、雪ノ下先輩、どちらともまだ付き合ってはいないみたいだ。

あの三人は近くで見てよくわかったけど、なんか……危うい。お互いが尊重しあってるけど、微妙なバランスの上に関係が成り立っているように思う。
以下略



462:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:32:48.89 ID:3q9LfLs3O


姉さんにもう見抜かれた。私がいかに甘えているか、生徒会長の役割を果たせていないかを。

馬鹿笑いをしていると思ったら、どうやら議事録を読んでいたようだ。姉さんであれば現状を把握するにはそれで十分だったらしい。
以下略



463:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:33:34.67 ID:3q9LfLs3O
一色さんを筆頭に別れの挨拶が行われ、解散の運びとなった。

姉さんも一緒に六人でコミュニティセンターを出ると、寒々とした風が足元を吹き抜けた。

ふと空を見上げると、曇に覆われているのかいつもなら見えているオリオン座も月も見えなかった。
以下略



464:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:34:18.23 ID:3q9LfLs3O
「サッカー部のことだし、いろはだけで十分だよ」

「わ、わかりました。行きますー」

「オーケー。というわけだから、みんな、また明日」
以下略



465:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:34:56.11 ID:3q9LfLs3O
私は、葉山君はそういったことを避けているのだとばかり思っていた。

彼は今も昔もみんなの葉山隼人で、人の輪の中心にいて、いつも期待に応えてきた人だ。

だから、特定の人と噂になりかねないような行為は極力避けてきたはずだ。
以下略



466:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:35:49.60 ID:3q9LfLs3O
姉さんがいるので、二人に一緒に帰ろうとは言えなかった。

「じゃ、じゃああたしたちも帰ろっか」

「……おお、そうだな。またな」
以下略



467:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:36:32.88 ID:3q9LfLs3O
駅が見えてきたあたりで姉さんは立ち止まり、私に向かって振り向くとゆっくり口を開いた。

「雪乃ちゃんは生徒会長になってどうしたかったの?」

来た。こういうことを言われるとは思っていた。だから、言葉に力を、目に意思を込めて姉さんを正面から見据え、伝える。
以下略



468:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 13:37:04.89 ID:3q9LfLs3O
「違うでしょう?雪乃ちゃんにやりたいことなんて、あるの?」

「……違わない。私が、自分の意思で、そう決めて……」

「自分で決めた?そんなこと本気で言ってるの?雪乃ちゃん」
以下略



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