過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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839:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:41:45.21 ID:aeWauGybo
まともな判断をする時間すらなく、慌てて彼の言葉を遮ってしまった。あの言葉の先にあるのは、彼が由比ヶ浜さんへさらに踏み込むためのものだと確信できたから。

最低だ。

彼の彼女への想いを感じていながら、よくそんなことができたものだ。
以下略



840:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:43:13.84 ID:aeWauGybo
あの後悔を二度としたくなくて、私は強くあろうとしたのに。変わろうとしたのに。

また間違ってしまうところだった。失ってしまうところだった。

彼が答えを出したいというのを、彼女を選ぶことを止められないのなら。
以下略



841:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:43:49.98 ID:aeWauGybo
私は寄る辺がなければ一人で立てない人間だから。


☆☆☆

以下略



842:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:44:40.77 ID:aeWauGybo
まだ誰も来ていない改札前で一人佇み、駅の構内を眺める。彼女は毎日ここを通って学校に来ているのだなと考えてみたが、降りたこともある駅なので別に感慨深くもなんともなかった。

何もせずにぼんやりと待っていると、やがて見知った姿の女子が改札から出てきた。清楚で柔らかく感じる、実に女の子らしいシルエット。

「あ、葉山先輩。こんにちは、早いですねー」
以下略



843:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:46:37.54 ID:aeWauGybo
怯えか、恐れか、慎重なだけか、それともそういったものを知らないか。

その彼女が、おそらく比企谷の発言に影響されてだろう、踏み込みたいと言ってきて、実際そうした。

それに対して俺は、完全な拒絶をしたわけではないが、彼女への好意を否定するような発言をした。
以下略



844:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:48:38.02 ID:aeWauGybo
らしさというものは置いておいても、俺は普通にそう答えるかもしれないと思えるから。

「さっすが葉山先輩ですねー。素晴らしい答えです。どこぞの先輩なら超待ったとか言ってるとこですよ、絶対」

「はは。そうだな、あいつならそう言いそうだ」
以下略



845:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:50:22.13 ID:aeWauGybo
「わたしは葉山先輩なら、望まれなくても素でそう言ってくれそうな気がします。そんな葉山先輩は素敵だと思いますよ」

「…………あ、ありがとう」

何故か普通にお礼を言ってしまった。わざとらしい、いつものいろはの上目遣いならそうはしなかったと思う。
以下略



846:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:51:14.29 ID:aeWauGybo
まるで道化のような生き方を続けている俺にとって、その言葉はとても印象深かった。驚愕、衝撃、呆然、動転。いくつかの感情がない交ぜになった表現しにくいものが胸に去来した。

本物。

そんなもの、あるのだろうか。
以下略



847:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:51:54.83 ID:aeWauGybo
この生徒会に入ったことで、四人の知らなかった一面を数多く見てきた。

俺が深く関わらないから知らなかっただけなのか、変化があって新たに見せるようになったのか、その判断はつかない。

ただ、四人は俺と違って前に進もうと足掻いているのだと思う。俺だけがその場で足踏みを続けている。
以下略



848:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/07(水) 07:56:14.38 ID:aeWauGybo
ここまで
次で最後のはず

なんかレス数的に無理臭いので次スレ建てるかなぁ
バラすと4ルートのエンドを書くつもりなので1000には入らないですねこれ
以下略



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