71: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 19:55:00.80 ID:2crIewa0o
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72: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 19:56:10.14 ID:2crIewa0o
「それにしても雪歩すごいよね。あの律子さんの特訓を最後までやり抜けるようになったんだから」
確かに以前の私では考えられなかったかもしれません。
でも。
73: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 19:57:25.45 ID:2crIewa0o
「春香、時間大丈夫なの?明日早いんでしょ」
事務処理をしていた律子さんから声がかかる。
私たちのレッスンを指導して、帰ってきたらデスクワーク、その傍らで私たちのスケジュールを把握していて……
74: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 19:58:00.49 ID:2crIewa0o
「律子さんも、今日はありがとうございました」
ぺこりと頭を下げると扉に向かって一直線。
こういう時に限って転ばないのはなんでなんだろう。
75: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 19:59:46.75 ID:2crIewa0o
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律子さんの分もお茶を淹れてのんびりしていると、これまでのプロデューサーとの歩みが思い返されてきました。
76: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 20:00:50.72 ID:2crIewa0o
振り返ると、そこにいたのはプロデューサーでしたがプロデューサーじゃありませんでした。
かっちりと着込んだスーツは、普段よりちょっと硬めかな、という程度ですが、オールバックの髪形と合わさるとまるで意味が変わってきます。
街を歩けば、人垣が割れるように道ができるであろうたたずまい。
出来れば関わりたくない世界の人に見えてしまいます。
77: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 20:02:06.96 ID:2crIewa0o
「律子君、萩原君。中で彼が待っているよ」
支離滅裂な思考を現実に引き戻してくれたのは、社長の一言でした。
さっきの格好の件も含めてちゃんと事情を聴かないと。
78: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 20:03:08.67 ID:2crIewa0o
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79: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 20:04:09.71 ID:2crIewa0o
そういって見せられたのは雑誌か何かの記事のようでした。
その原稿に踊る文字を見て、驚きや恐怖、そのほかいろいろな感情で目の前が真っ暗になりました。
『男嫌いのアイドル 萩原雪歩の真実』
80: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 20:05:48.44 ID:2crIewa0o
「それで社長に、向こうの責任者と会えるように取り計らってもらったんだ」
「あんな、怒りを無理やり押し殺したようなプロデューサーは初めて見ました。無表情ってものすごく怖いんですね」
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