76: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/07/17(金) 20:00:50.72 ID:2crIewa0o
振り返ると、そこにいたのはプロデューサーでしたがプロデューサーじゃありませんでした。
かっちりと着込んだスーツは、普段よりちょっと硬めかな、という程度ですが、オールバックの髪形と合わさるとまるで意味が変わってきます。
街を歩けば、人垣が割れるように道ができるであろうたたずまい。
出来れば関わりたくない世界の人に見えてしまいます。
「とりあえず社長に報告してくるから、説明はそのあとでな」
初めてプロデューサーに出会った時の衝撃をはるかに上回る出来事に、心臓の音がやけに大きく聞こえました。
「雪歩、気持ちはわかるけど落ち着きなさい。ほら、お茶飲んで」
律子さんの声にビクリと肩が震える。
落ち着こうあれはプロデューサー、いつものプロデューサー、優しいプロデューサー、頼れるプロデューサー……
仕上げにお茶を一口。
「ふぅ。律子さん、ありがとうございますぅ」
律子さんがいなければ穴を掘っていたと思う。
それも結構な深さのを。
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