過去ログ - 提督「この世界にいらないもの?」
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24:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:49:04.14 ID:NYc+OQMZ0
「そうだね。広義に言えば。でもね、間宮さんには初めのうち手順を教えてもらって、どうにか僕たちだけでも作れるようになるまで練習するんだ。間宮さんという教官がいるんだから、前みたいに滅多なことにはならないさ」

「でも、私たちだけでおいしいカレーを作れるようになるかな」

「なるさ。あと、思い違いをしているようだから言っておくけど、今度の本番は夕立一人で作るんだ」
以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:50:08.67 ID:NYc+OQMZ0
間宮は夕立たちの申し出を快く引き受けてくれた。逆にむしろぜひ教えさせてちょうだいと返された。夕立と時雨は厨房騒ぎの前科もちなので、そういう少し意地悪な調子の冗談にも沈黙を余儀なくされた。

厨房に入る前に軽い身体検査が行われた。探知機を用いて何か危ないものを持ち込もうとしていないか調べているらしかった。どうやら厨房で自爆テロでも起こすのではないかと疑われているらしいぞと、時雨は夕立とともに笑いあった。間宮も笑った。緊張をほぐさせる冗談だったのだ。

手を洗うことから包丁の持ち方といった基本的なことから、レシピには書いていないところの作業の仕方を丁寧すぎるぐらいに教えてもらった。間宮の手伝いがあると驚くほどスムーズにことが運んだ。夕立と時雨は自分たちの料理スキルが突然開花したのではないかと錯覚してしまうほどだった。そこで間宮が抜けるとまた途端にぎこちない連携の応酬となり、間宮に泣きつくのだった。
以下略



26:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:50:56.72 ID:NYc+OQMZ0
間宮との料理演習は長いこと続いた。こう聞くとすごい修練に励んだようにも聞こえるが、実際には一日でそんなに時間をとっていないので、長い期間に渡る料理実習というのは些か欺瞞的な響きを持つ。

それでも、事実長い期間間宮から料理のノウハウを色々と教わった。教官に間宮を選択したことを後悔したこともある。普段は優しい婦人なのだが、一度料理のこととなると鬼も逃げ出す厳しさだった。

料理の上達を目論むにはその道のプロである間宮から学ぶのが良いと思ったが、プロは素人にも妥協を許さず、ものになるように技術を叩き込もうとした。中には目下の目的には明らかに必要のない技術もあった。これだと金剛あたりのアマチュア気質に頼めば良かったと思うこともあった。
以下略



27:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:51:55.94 ID:NYc+OQMZ0
「どうだい、夕立。作業は良好かい?」

「ぽい!」

厨房に入って声を掛けると、元気のよい「ぽい」が聞こえてきた。夕立とはずっとにいたけど、何だか久しぶりにその口癖を聞いたような気持ちになった。
以下略



28:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:53:02.73 ID:NYc+OQMZ0
提督「いや、だから世界に不要なものだろ? そんなのssの前書きだろ」

時雨「適当なことを言ってるね。確かに待たせているのは夕立も悪いとは思っているよ。それで暇を持て余した提督がパソコンを開いてどこぞの投稿サイトを見ていても僕は何も責める気はないさ。でも、質問には真面目に答えるべきだと思うよ」

提督「そもそもどうして時雨がそんなことを聞くのかがわからない。一番大事なものとかならまだしも一番いらないものって、お前そんなの世の中には溢れているじゃないか」
以下略



29:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:54:06.60 ID:NYc+OQMZ0
提督「急にやってきたかと思えばわけのわからんことを。でも、お前は俺の「前書き」という答えに対して不平を言ったよな? 真面目に答えろって、だったらこれこそ一番いらないものの類になるんじゃないか」

時雨「それもそうだね。じゃあ、どうして前書きを不要だと思うかにしよう」

提督「そりゃあ、予防線をはるのって何だか見苦しくて、しかも内容がないことは明らかだ。誰も読まないだろうよ。そして誰も読まない文章に存在価値なんてないと思うがね」
以下略



30:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:54:46.60 ID:NYc+OQMZ0
提督「ああ。全く見えないね、前書きってやつは」

ノック音。

夕立「提督さん、入れてっぽい〜!」ガチャガチャ
以下略



31:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:55:39.53 ID:NYc+OQMZ0
時雨「じゃあ、僕はそろそろ行くよ」

提督「お前もお前で一体何をしにきたんだよ」

時雨「君に会いに来ただけじゃダメなのかい?」
以下略



32:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:56:18.30 ID:NYc+OQMZ0
時雨「それでも良かったんだけど、やめておくよ。大丈夫。心配しなくともあの鍋一杯は簡単に食べられるほど美味しいカレーだよ」

ガチャ

夕立「あれ? 時雨食べていかないの?」
以下略



33:名無しNIPPER[saga]
2015/07/27(月) 15:57:05.47 ID:NYc+OQMZ0
提督「また大きい皿を持ってきたな。夕立」

夕立「提督さんにはたくさん食べて欲しいっぽい! はい。どうぞ!」

提督「どれどれ。ぱくっ」
以下略



34:名無しNIPPER[sage]
2015/07/27(月) 16:04:44.27 ID:4t9ROCAF0
執務室に一足先に向かっていよう。きっと提督は待たされて退屈して長々と前書きが長くなってすみません。

ちなみに安価はありません。ご安心を。

では本編を投下していきます。 28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/07/27(月) 15:53:02.73 ID:NYc+OQMZ0提督「いや、だから世界に不要なものだろ? そんなのssの前書きだろ」
以下略



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