67:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:08:06.52 ID:5uQHH2Qt0
恭子「ええんかなあ」
久「まあ、止めてもしょうがないでしょ。より疑いを強めるだけだし、それに一応穏乃がいるしね」
部長の言う通り今の憧は猜疑心を強めている。
68:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:10:31.16 ID:5uQHH2Qt0
智葉「ところで」
辻垣内さんが話を切り出すと、場はたちまち沈黙した。研ぎ澄ました刀のように鋭い雰囲気を持っていますね。
智葉「私は調理場を一度調べた方がいいと思う。何か犯人について分かるかもしれないし、どのみち調理場は必ず行くことになるんだ。血を拭かないことにはな」
69:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:13:43.57 ID:5uQHH2Qt0
私たちは調理場へとやってきた。
辻垣内さんは血を見てみると、
「新子の言う通り松実の、というより人の型通りに血が縁取られてる」
70:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:15:35.12 ID:5uQHH2Qt0
咲「でも確かにみんな――」
智葉「みんながアリバイがあると?」
和「それは揺るぎない事実です」
71:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:17:57.85 ID:5uQHH2Qt0
咲「じゃあ、犯行は……」
辻垣内さんは無言で頷いた。
智葉「さてと、もう血の形以外分からないし、これはとりあえず拭いてもいいかな」
72:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:20:26.20 ID:5uQHH2Qt0
智葉「二人はそのとき何か気付いたことはあったか?」
咲「暗かったし、あんな状況でしたから、私はちょっと」
智葉「暗かった?
73:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:22:58.67 ID:5uQHH2Qt0
咲さんは自分の発言から辻垣内さんが黙りはじめたからか、少し不安げにしている。
和「どうしたんですか?」
私は我慢しきれずに問いかけた。
74:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:26:59.94 ID:5uQHH2Qt0
8
談話室に戻ると、そこにはまた喧騒が戻っていた。そこには照さんの様子も見られ、やはり何か慌てているようだった。当然それは楽しいものではなく、忌々しいものだった。
智葉「どうしたんだ」
75:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:28:43.56 ID:5uQHH2Qt0
智葉「すぐに外に探しにいかないと」
久「そうね。じゃあ智葉と和、それに私の三人で探しましょう。ただし遠くへは行かない。常にまとまってゆくこと」
咲「ちょっと待って下さい。私も行きます!」
76:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 17:31:00.74 ID:5uQHH2Qt0
五分、建物に沿って探すこと。絶対に建物から離れちゃだめ。そして決して五分を越えないこと――
部長は念を押して二度言った。
本音を言えば探させるのすら躊躇われるのかもしれません。外は一寸先さえ見えない、そんな状態でしたから。
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