56: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/08/24(月) 10:05:32.03 ID:aYmvm1JN0
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
次に目を覚ました時、あたしはドックに浮かんでいた。
さながら風呂のような様相をしているドックをみんなは風呂と呼ぶし、あたしもそう呼ぶ。
風呂は四つあって程よい温かさの修復剤で満たされている。
バケツのような即効性はないけど、体の怪我を治してくれる効果は変わらない。
隣を見ると――。
「おはよう。もうお昼を過ぎたみたいだけどね」
疲れ切った顔の鳥海が隣の風呂に入っている。さすがに眼鏡は外していた。
「お前、体は……っ!」
聞こうとして胸の鈍い痛みで息が詰まった。
意識してしまうと打撃を受けたとこがしみる。
「無理しないで。私も動くと痛いんだから」
「はは……お互い手酷くやったもんだよな」
「ほんと、そうだよね。でも摩耶相手だったから、ここまでできたんだよ?」
「そりゃあ……喜んでいいのか?」
「……どうかな。それと姉さんたちが運んでくれたの」
「そっか。お礼言っとかないとな。それとも謝ったほうがいいのか?」
「……よく分からないよ」
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