過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
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162: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:15:06.45 ID:s8phhYh5O
「IU優勝者に気付かないなんて……私どれだけ疎いんだろう……」

凛が頭を抱えてそう呟くと、対照的に社長はあっけらかんとして、手をひらひら振った。

「それは仕方ないよ。彼女が引退したのはもう八年も前になるからね、君は小学校に上がろうかって頃だろう?
以下略



163: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:15:46.95 ID:s8phhYh5O
だが、アイドルとしてスカウトされたにも拘わらず、それに気付かなかったことに、ショックを隠せない。

それは同時に、「このオジサンって、アシスタントさんの云う通り本当に“出来る”人だったんだね……」と、
認識を改めるきっかけともなった。

以下略



164: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:16:18.37 ID:s8phhYh5O
たとえ、その先が茨の道であっても。

無味乾燥な日常を繰り返すより、ずっとマシだ。


以下略



165: ◆SHIBURINzgLf[saga sage !蒼_res]
2015/08/10(月) 02:19:18.59 ID:s8phhYh5O

以上までが去年の舞浜WONDERFUL M@GIC前日に投下した『春の日の追憶』に該当する部分です。
ここまでは、既にどなたかの目に触れているものでしょう。

↓完全新規部分を続けます↓
以下略



166:名無しNIPPER[sage]
2015/08/10(月) 02:20:44.16 ID:YywDWn+bo
乙です


167: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:23:04.88 ID:s8phhYh5O



・・・・・・・・・・・・

以下略



168: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:23:34.67 ID:s8phhYh5O
経済の疲弊、覇権主義を隠そうともしない隣国、自然災害、対応が極めてお粗末な内閣と後手々々に回る政府――

巷のあらゆる人間にとって、先行きの全く見えない時代に突入していた。

もうまもなく年度が変わり、新しい一年が始まろうかという平日の午後。
以下略



169: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:24:18.40 ID:s8phhYh5O

カラン、と音がして店の扉が開いた。

ここは銀座の本通りから一本裏路地に入ったところ。

以下略



170: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:24:47.27 ID:s8phhYh5O
扉を開けて入って来たのは、初老の男だった。

常連と云えるほど通っているわけではないので、見知らぬ顔だったとしても驚かない。

しかしその態は真っ黒と云う些か奇妙なもので、それを半ば不躾な視線で凝視する若い男に、初老の男が気付く。
以下略



171: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:25:16.60 ID:s8phhYh5O


――

「……アイドルプロダクション、ですか」
以下略



172: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 02:25:54.14 ID:s8phhYh5O
名刺を眺めつつ問う若い男に、初老の男は大きく頷いた。

「そうだ、君……いや失礼。えー、あなたを見て――」

「Pです、私の名は」
以下略



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