過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
1- 20
222: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:03:42.65 ID:s8phhYh5O
「あ゛〜〜……おいひい……」

ビールを飲んだ親父のような声で未央が唸り、凛と卯月は揃って大きく首肯を添える。

社長や男性陣はパーテーションの向こうで何かをしているようだが、今の三人にはどうでもいいことだ。
以下略



223: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:04:53.92 ID:s8phhYh5O
「とんでもない。女の子にとって、運動後の糖分は麻薬にも等しい。ただそれだけのことですよ」

ちひろは我関せずと云うかの如く、目を瞑り、しれっと淡白に返答した。

社長はこめかみをぽりぽりと掻いてから、アイドルに告げる。
以下略



224: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:05:34.55 ID:s8phhYh5O


――

少々時間を巻き戻し、ここはレッスンスタジオ。
以下略



225: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:06:02.39 ID:s8phhYh5O
「……いいんですか?」

そんな彼女らの様子を眺めている男性陣のうち、Pが顔を社長へ向けて、小声で問うた。

つい今しがた、社長が明にレッスンの継続を許可したことについてだ。
以下略



226: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:06:32.31 ID:s8phhYh5O
「しっかしまー、傍から見てる以上にアイドルってのは体力勝負なんだな」

パイプ椅子に浅く座り、脚を投げ出しつつ窓の向こうを見ているスキンヘッドの鏷が、感心したように呟いた。

部屋の中だと云うのにサングラスを外さない、不思議な男。
以下略



227: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:08:29.33 ID:s8phhYh5O

奇異な男二人をそっちのけに、Pは、凛へ目を奪われていた。

その『沈着―クール―』を体現した美しい少女。

以下略



228: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:09:00.98 ID:s8phhYh5O
しばらく無言でレッスンの様子を眺めていたが、やおら、社長が振り向いた。

「さて、プロデューサーの卵諸君。目の前に、これまたアイドルの卵の三人がいる。
 今日、スタジオまで君たちを同行させたのは、担当する子の方向性を見出して欲しいからだ」

以下略



229: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:09:31.60 ID:s8phhYh5O
プロデューサーの卵三人は、急な催促にきょとんとしながらお互いを見る。

「んまぁ、或る程度のプランは立てておかないと活動できないモンね。あの娘たちのことよく見ておかないと」

「ここで全部ガッチガチに決めるワケじゃねえもんな。確かに、どう売り出していくか、ってのは重要だ」
以下略



230: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:10:19.38 ID:s8phhYh5O


――

「プロデュースの方針、ですか」
以下略



231: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:10:55.91 ID:s8phhYh5O
それじゃ、と銅が一歩前に出る。

「はいじゃあ卯月ちゃんね、アナタはもう即戦力になりそうだから、すぐに営業を始めるわ」

「そ、即戦力……」
以下略



232: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 03:11:22.92 ID:s8phhYh5O
そうだ、このために、養成所で頑張ってきたのだ。

ずっと、ずっと憧れてきたアイドルの世界への一歩を、ついに踏み出す時がきた。

「ローカル局やケーブル局辺りから売り込んでみる。ドサ回りも多いと思うけど、地道にこなしていきましょ」
以下略



879Res/463.15 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice