過去ログ - 渋谷凛「私は――負けたくない」
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633: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:22:31.29 ID:3+pD+bLQo
まゆみのプチ不良ギャル然とした恰好、そしてあづさの典型的なJK然とした恰好に於いて、
防寒具らしい装いは首許の柔らかそうな布だけだった。

特に下半身は丈の短いプリーツスカートに生足、ふくらはぎにゆるく履いた靴下のみ。

以下略



634: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:23:02.29 ID:3+pD+bLQo
「こんばんはーっす」

「あら二人とも、いらっしゃい」

花屋の店頭へ上がったまゆみが乱暴な挨拶をすると、奥から凛の母親が出て応対した。
以下略



635: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:23:29.88 ID:3+pD+bLQo
部活があったから本来はあづさ一人に頼むところだが、
生憎彼女は登校日につきものの生徒会の用事が遅くまであった。

結局、どちらも下校時間に大した差はない。

以下略



636: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:24:00.18 ID:3+pD+bLQo
「いつもありがとうね、二人とも」

「いえいえ。じゃ、わたしたちはこれで」

二人の背中を見送った母親は、娘の頑張りを認めつつも「さてお父さんにどう云おうかしらね」と思案顔。
以下略



637: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:25:07.25 ID:3+pD+bLQo

花屋から出たまゆみたちの横を、味気のないライトバンが通り抜け、巻き起こした風が彼女らを縮こまらせる。

店の裏手に停車したそれから降り立ったのは、誰あろう凛だった。

以下略



638: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:25:35.23 ID:3+pD+bLQo
「……マジかよ」

「うん、試験休み中は帰ってくるの十時になったりしてたから。六時ならだいぶ早い方」

「人使い荒過ぎじゃないかしら、それ」
以下略



639: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:26:15.23 ID:3+pD+bLQo
カシャリと乾いた音を立てて地面を跳ね、滑るのは携帯電話。

まゆみとあづさ、そして凛の間に転がったそれを取ろうと、三人が同時にしゃがみ込み、手を伸ばした。

その様子をお互いにしばし見詰め、笑い合う。
以下略



640: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:26:44.53 ID:3+pD+bLQo
「答案返却日だったでしょ、わたしたちが代わりに持ってきたのよ」

「あー……」期末考査の存在を思い出して凛は首を竦めた。

「あたしゃ天使だからな、あまり悪くはない点数だった、とだけ教えといてやるぜ」
以下略



641: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:27:11.19 ID:3+pD+bLQo
彼女たちが見えなくなってから凛を玄関までエスコートしたPは不思議そうに呟く。

「あのまゆみちゃん、見た目は不良ギャルなのにいい子だよなぁ」

逆にあづさちゃんは真面目そうだけど一番キワドイ服装だったな、とも。
以下略



642: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/08/10(月) 20:27:38.83 ID:3+pD+bLQo

この日が答案返却日だったのはPにとってタイミングが良かった。

凛を送迎しがてら、彼女の両親に、越堀高校芸能科への転学を検討する相談を切り出す材料になったからだ。

以下略



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