13: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:10:35.06 ID:SYGMyPD1o
それで結局はというと。勝負はモモの勝ちだった。
飼い主が網戸を開ける時の隙を突いて室内に忍び込んだ猫は、こっぴどく叱られて外に放り出されたのだ。
「ねえ、どんな気分?」
14: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:11:14.14 ID:SYGMyPD1o
その後、二三日猫はやってこなかった。
モモはせいせいしたなーと思いながらも、網戸の外を折に触れて確認した。
次にやってきたとき、猫は少し満足げに見えた。
15: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:13:06.21 ID:SYGMyPD1o
猫が語るにはこういうことらしい。
ここ二三日雨が続いた。
雨はすこぶる嫌いなので雨宿り先を探していたところ、一軒の家の軒先がちょうどいい感じだった。
16: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:13:40.23 ID:SYGMyPD1o
「これで食事には困らないよ。搾り取れるだけ搾り取ってやる」
「それはよくないんじゃないかなあ」
「なんで。あんたもやってることじゃない」
17: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/13(木) 22:14:13.70 ID:SYGMyPD1o
つづく
18:名無しNIPPER[sage]
2015/08/14(金) 01:11:25.59 ID:WRke8RSAO
乙
どうなる
19:名無しNIPPER
2015/08/14(金) 05:29:28.84 ID:tkUmKqJO0
ふむ。いいね。
20:名無しNIPPER[sage]
2015/08/14(金) 05:55:54.23 ID:nVAOBE0SO
乙
インコが主人公とか俺得
21: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/14(金) 16:45:06.33 ID:9XUzSbFIo
ある夕べ、モモは網戸から空を見上げていた。
そのはるかな高みでは何羽もの鳥が行き交い、遠く鳴き声を響かせていた。
「どうしたの?」
22: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/14(金) 16:45:33.00 ID:9XUzSbFIo
「ぼくなんか面白いかな」
「面白いよ?」
「ろくに飛べないのに?」
「え、そうなの?」
23: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/08/14(金) 16:46:14.18 ID:9XUzSbFIo
猫は相変わらず片目片耳だけで話を聞いていた。
が、体を半回転させて腹ばいになると、前足に顎を乗せて微笑んだ。
「それくらい問題ないんじゃない?」
61Res/24.80 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。