過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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145:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 02:47:47.96 ID:L+14OgXBO

円環を形成している男女は皆、狂笑するルイーズを茫然と見上げ、何が起きたのかと心配げに顔を見合わせている。眉を顰めて俺の顔に見入る者もいた。

ルイーズの笑いが止んだ。


「愚か者め、私は貴族だぞ! 私の家はあの古きヨーロッパで、500年の栄光を保ち続けてきた! 『二本足の恐怖』と呼ばれた私の祖先、中央アジアの征服者がどのような存在であったか、お前なんぞには想像も及ぶまい!

その私が、お前のようなクズに向かって、『自分の命が惜しいから早く死んでくれ』などと頭を下げると思うか? 笑わせるな。私はな、お前が侍の流儀に従って、自分の運命を受け入れる方に賭けたのだ。しかしお前はそうしなかった!

ジェイクもフレディーも、この私に『お前を愛している』と言い、『彗星』の指し示す運命を受け入れて潔く死んでいったというのに!

そして『彗星』は、私に身支度の暇も与えず襲い掛かってきた…… だがな」


ルイーズの霊が言葉を切り、口元に酷薄な微笑を浮かべて、俺の顔を舐めるように見る。
俺は硬直したように口を開くこともできず、ルイーズの言葉を待った。


「哀れなお前。お前はひょっとして、災難を私に負わせて自分は助かったと思っているか? 駄目だよ。『彗星』は最初に狙いを定めた相手を決して逃しはしない。一時の寄り道をしただけで、元の公転軌道に戻るのだ。せいぜい楽しみにしておれ」



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