過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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135:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/19(月) 01:53:41.69 ID:h24hYKe/O

「上等なことを抜かすじゃないか。向こうでも人殺しをやらかしたのか?」

「またご冗談を…… 王です。私の国の王が、理由もなく私を殺すというので」

以下略



136:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/19(月) 02:14:17.53 ID:h24hYKe/O


俺は昨晩ルイーズと会った時のことを洗いざらい話した。
既に一人の人間が無残な殺され方をしている。王が俺に下した宣告とカード占いの奇妙な符合など、もはや他人から見ればたわ言でしかない。

以下略



137:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 00:14:39.62 ID:L+14OgXBO


車は市街地を離れ、しばらく海沿いを走った後で峠道に入った。
低緑樹と砂礫層に覆われた山裾を、道は緩いカーブを描きながら這い上がっていく。

以下略



138:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 00:45:54.61 ID:L+14OgXBO

ひんやりとした空気が、俺の顔を撫でた。


壁を白一色に統一した、聖堂のようなホール。そこに正装した年配の男女20人ほどが、円環状に椅子を並べ、輪の内側を向いて座っている。
以下略



139:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 01:00:50.57 ID:L+14OgXBO

今の俺の境遇では、そんな人物の正面に座らされるのは当然気後れがする。
だが、「保護者」から離れるわけにいかない俺は、近親者の葬儀に初めて連れてこられた幼児のように、神妙な顔でデニスと並んで座るしかなかった。

俺は恐る恐る、デニスに話しかけた。
以下略



140:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 01:10:07.38 ID:L+14OgXBO

「お前」


俺は耳を疑った。老女の口から発せられたのは、まぎれもない俺の国の言葉。老女は「omae」と発音したのだ。
以下略



141:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 01:36:43.26 ID:L+14OgXBO

「あなたに謝ります。あの時、私は嘘をつきました。私がこの国へ来たのは出張なんかじゃありません。私の国の王に追われていたんです。王が私を殺そうとしているんです!」

「ならばなぜ、あの時そう言わなかった」

以下略



142:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 02:02:07.56 ID:L+14OgXBO

「私は冗談と受け取りました。それでは不都合だったのですか?」

「ふん。お前たちクズはそうやって、肝心要の事を茶化してごまかすのが大好きだ。そのくせ堕落しきった自分の快楽となると目の色を変える……

以下略



143:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 02:08:29.33 ID:L+14OgXBO

「忘れたのではなく、無理矢理記憶から消したのだろう? 13年前、お前が私をジェイクに引き合わせたことを」

「え……」

以下略



144:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 02:35:22.01 ID:L+14OgXBO

「思い出したか? そう。ジェイクは『奇妙な愛』が大好物だった。命が惜しいからと言って、生まれ持った自分の運命から逃げたりしなかった! フレディーのお好みは『至上の愛』。お前の好みなど知らん。とにかくお前は…… 速やかに腹を切らなくてはならなかったのだ」

「なぜです? あなたを社長のご子息に引き合わせたのが、死に値する罪だとでも?」

以下略



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