過去ログ - A Rabbit's Life (オリジナル百合)
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3: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/09/22(火) 15:04:34.22 ID:7xDrI19W0
「お前の肉が一番美味いだろうから、それで各部位をそぎ落とすってのもありだな」

くつくつと喉奥で笑う。
他の男達が、散開し始める。
ヘリはまだ上空にいる。
風が吹いている。

「……」

体が動くのを確認する。
耳をつんざくブザー音が唐突に鳴った。
10時の方向から草を踏み潰す音がした。

「来やがったな……ケイトスだ」

私はナイフを拾い上げて、構えた。
足取りの覚束ない少女――ケイトスがゆっくりと立ち止まった。
写真より、気だるげだ。
魂が抜けたような顔。
殺意は感じられない。
むしろ、こちらのむき出しの敵意に怯えていた。
怖いのだろうか。

「説得の通じる相手じゃない。マイケル」

「はい」

「奴がどこまで起きているか分からん。調べてこい」

「はい……」

顔の横に自動小銃を構え、マイケルは生唾を飲み込んだ。
あまり体格は近接戦闘向きではない。
どちらかというと、情報処理能力に長けているので、後方支援に適していた。
彼も自分と同じように完全に仕事を受け入れているわけではなかった。
日が経って間もなかったのだ。一緒に逃げよう、と食堂で彼が言っていたのを思い出す。
私は彼が一緒にいても足手まといになると思い返事はしなかった。



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