過去ログ - 朝日奈葵「苗木ととれーにんぐ!」
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31:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 00:35:03.37 ID:sfGYlI770
だから、私は自分で誤魔化した。
答えを探すような唇を、唇で塞いだ。
垂れ下がっていた手を導いて、私の胸に押し当てさせた。
すると、条件反射みたいに苗木の掌は揉みしだいてくれる。
どことなく赤ちゃんみたいな感じがして、愛おしさが溢れてくる。
私は自分の身体が、トクベツ魅力的だなんて思ってない。
でもしょっちゅう感じる「そーゆー視線」は好きじゃないから、むしろ悪い意味で捉えていた。
でも苗木だったらイヤじゃない。
そういうのが多分、好きっていうコトなんだと思う。
「んっ、あんっ、あっ、すきっ、なえぎ……すき…………ぃ」
私は、水の流れに翻弄される葉っぱみたいにされるがまま、苗木のくれる感度に溺れてゆく。
「んちゅっ、むちゅ……舌、らしてぇ……あむっ、れろっ、んちゅ……っ」
口付けしながら言うと、ベロベロお互いの口元を汚しながらのハグになっちゃう。
でも――私が知ってるのは、できるのはここまで。
あとは苗木に――してもらわないと、経験のない私には分からない。
あの日、ドアの隙間から見えたのは――苗木の背中だけだったから。
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