過去ログ - Steins;Gate「二律背反のライデマイスター」
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213: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:36:25.52 ID:EXR5HU4So
「すっ、すっごいね君って! あたしの言いたいこと当てちゃうなんて!」

 この俺を誰だと思っている。俺はIQ170を誇る怜悧なる脳細胞を持つ狂気のマッド──

「どっちかな〜、男の子かなあ。女の子かなあ!」
以下略



214: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:37:10.90 ID:EXR5HU4So
「決まってんじゃん、生まれてくる子の性別だよ!」

「生まれてくる? 何が? 知り合いが誰か身篭ったのか?」

「違うって! あたしの話!」
以下略



215: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:38:04.81 ID:EXR5HU4So



「ははは、こりゃめでたいですな!」

以下略



216: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:39:24.47 ID:EXR5HU4So

 時は流れ、やがて年を重ねていくけれど2人は変わることもなくこの先も続いていく。そう思っていた。
 春夏秋冬、あらゆる季節を幾度と無く繰り返し歩いた道。1本の傘の中を2人、進んでいく。
 俺たちのそばには今、優しい雨が舞い降りてきていた。
 わずか数十センチ頭上の傘に降っては弾け降っては弾け、そっと音を生み出していく。その音色はまるで俺たちを祝福するハーモニーのようで。
以下略



217: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:41:38.77 ID:EXR5HU4So



 家に帰り着くと、暗い室内で電話機のランプが赤く点滅しているのが目についた。留守番電話が入っていたようである。メッセージを再生してみると紅莉栖からだった。鈴羽と付き合いだして以来の連絡だった。言いつけを破った後ろめたさから、気が進まないが飽くまで同様は悟られぬよう伝える。

以下略



218: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:42:46.70 ID:EXR5HU4So
「ハロー……」

 心なしか声が一段と低い。寝起きなのだろうか?
 時計を見ると5時を指している。イギリスとの時差は8時間ほど。今は17時だから、向こうは9時くらいか。
 目覚めるには少し遅いくらいの時間だ。
以下略



219: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:45:50.33 ID:EXR5HU4So
 どう答えるべきか、迷った。しばらく迷ったまま電話機を見つめていると、相手のため息が漏れる音が受話器を通じて聞こえてくる。

「分かった。はっきり言わなかった私も悪いんだから、あんただけを責めるのはお門違いよね……」

「……なに?」
以下略



220: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:48:39.81 ID:EXR5HU4So



 数年ぶりに見る彼女の姿を前に、俺は声をかけるのを少しだけ躊躇した。
 相変わらず堂々としていて、張り詰めた表情で壁に背中を預けている。辺りのねっとりとした湿気に煩わしさを覚えながらも、眺めているとそこだけひんやりとした空間が切り取られているようである。
以下略



221: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:49:56.13 ID:EXR5HU4So
「ああもう、会ってそうそう……。ま、別にいいけど。ともかく大学内、案内してよ」

「あ、ああ……」

 言われるがまま、大学構内を軽く歩きまわった。
以下略



222: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:51:49.64 ID:EXR5HU4So
 そう言うと紅莉栖はある機械を目の前に差し出してきた。
 その機械は片手で持てるほどの台座の上にいくつかのニキシー管が並べられているというレトロなものだった。
 それぞれのニキシー管にはぼんやりとオレンジ色のいくつかの数字──それと左から2番目の管にはピリオド──が光り輝いていた。

「なん……だこれは……数字……?」
以下略



223: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:52:37.12 ID:EXR5HU4So
「おい、これは一体何の機械だ……?」

「見覚え、ないか。やっぱり……」

 落胆する声がニキシー管に釘付け状態の俺に突き刺さる。大きく息を吸って意を決したかと思うと紅莉栖は──
以下略



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