過去ログ - Steins;Gate「二律背反のライデマイスター」
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218: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:42:46.70 ID:EXR5HU4So
「ハロー……」

 心なしか声が一段と低い。寝起きなのだろうか?
 時計を見ると5時を指している。イギリスとの時差は8時間ほど。今は17時だから、向こうは9時くらいか。
 目覚めるには少し遅いくらいの時間だ。
以下略



219: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:45:50.33 ID:EXR5HU4So
 どう答えるべきか、迷った。しばらく迷ったまま電話機を見つめていると、相手のため息が漏れる音が受話器を通じて聞こえてくる。

「分かった。はっきり言わなかった私も悪いんだから、あんただけを責めるのはお門違いよね……」

「……なに?」
以下略



220: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:48:39.81 ID:EXR5HU4So



 数年ぶりに見る彼女の姿を前に、俺は声をかけるのを少しだけ躊躇した。
 相変わらず堂々としていて、張り詰めた表情で壁に背中を預けている。辺りのねっとりとした湿気に煩わしさを覚えながらも、眺めているとそこだけひんやりとした空間が切り取られているようである。
以下略



221: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:49:56.13 ID:EXR5HU4So
「ああもう、会ってそうそう……。ま、別にいいけど。ともかく大学内、案内してよ」

「あ、ああ……」

 言われるがまま、大学構内を軽く歩きまわった。
以下略



222: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:51:49.64 ID:EXR5HU4So
 そう言うと紅莉栖はある機械を目の前に差し出してきた。
 その機械は片手で持てるほどの台座の上にいくつかのニキシー管が並べられているというレトロなものだった。
 それぞれのニキシー管にはぼんやりとオレンジ色のいくつかの数字──それと左から2番目の管にはピリオド──が光り輝いていた。

「なん……だこれは……数字……?」
以下略



223: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:52:37.12 ID:EXR5HU4So
「おい、これは一体何の機械だ……?」

「見覚え、ないか。やっぱり……」

 落胆する声がニキシー管に釘付け状態の俺に突き刺さる。大きく息を吸って意を決したかと思うと紅莉栖は──
以下略



224: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:53:56.49 ID:EXR5HU4So
「こうなった以上は、あんたに記憶を取り戻してもらう必要がある。私1人の判断じゃ、きっと世界は変えられない。いや、変えてはいけない……。あんたの記憶を頼りにして解を導く。その上であんたが選ばなくちゃいけないのよ」

 紅莉栖が何を言っているのか分からない。分からないけれど、その声を聞いているとザーとテレビの砂嵐のノイズみたいな耳障りな音が頭に鳴り響く。

「それ以上言うな! 言わないでくれ!」
以下略



225: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 17:56:38.21 ID:EXR5HU4So

「岡部、逃げないで。目をそらしちゃダメ」

「お、俺は逃げてなどおらん……」

以下略



226: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 18:01:57.68 ID:EXR5HU4So
今日はここまで
次回の更新予定は明後日日曜になります

たくさんのコメントありがとうございます
毎回楽しく拝見してます


227:名無しNIPPER[sage]
2015/10/09(金) 18:10:19.87 ID:2fT2IR9FO

そうきたか


228:名無しNIPPER[sage]
2015/10/09(金) 19:53:39.32 ID:exwjKXTWo

世界線がでたのは初だよね?


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