過去ログ - 俺ニート、悪魔の手下になる。
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39:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 05:49:54.91 ID:EwL7hHPK0


「あなたは一体」
「これが私のちか―― う゛ぇっ!!」
「え!? だ、大丈夫ですかっ!?」

 言い切る前に何故かむせて咳き込む玲子。

「玲子様! 大丈夫ですか!?」

 彼女の背中をさする彩音。

「玲子様……! 人間界で魔術を使うのはほどほどにして下さい!」
「う゛ぇっほ……! だ、大丈夫だ問題ない」
「あの…… 魔術って」
「お見苦しいところを失礼した―― そう、これが私の力だ」
「ちから?」

 タバコに火をつける力…… 確かに、あの光景は説得力という点においては十分過ぎるほどのものだった。マジックということも考えられるが…… 仕掛けなんてなかった。それを悟られないように上手く細工していたと言われればそれまでだけれど。
 それに「魔術」という言葉も…… こうなってしまっては「億万長者になれる」という言葉は信じざるを得ないのかもしれない。

「そうだ、これが私の力」

 髪をスッと払い、してやったりと微笑む。

「何故そんな力が―― そう言いたい顔をしているな」

 こうなってしまっては「なぜ?」と思うのが自然な成り行き。
 顔に出てしまうのは当たり前である。

「何故魔術が使えるのか、だって?」

 そこでタバコを吸い、ふぅと煙を吐き出す。

「それは私が『悪魔将軍』だからだ」

 馬鹿馬鹿しい戯言も、今は預言書の一節のような響きを持っていた。







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