過去ログ - 俺ニート、悪魔の手下になる。
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38:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 05:46:05.81 ID:EwL7hHPK0

 何だ? 胡散臭い名刺でも寄越すつもりか?

「善次郎くん、君は喫煙者か?」
「――はい?」
以下略



39:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 05:49:54.91 ID:EwL7hHPK0


「あなたは一体」
「これが私のちか―― う゛ぇっ!!」
「え!? だ、大丈夫ですかっ!?」
以下略



40:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 05:52:53.78 ID:EwL7hHPK0


 悪魔将軍、だって?
 何だその世紀末みたいな響きは。どこぞやの大魔王か?
 思春期特有の妄想がまだ抜け切れていないのだろうか? 何歳だか知らないけれど、少なくとも俺とそんなに離れているわけではないだろう。そんな大人の立派な女性から頓珍漢な言葉が放たれたのだから、これはもう驚愕以外、反応の選択肢はない。
以下略



41:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 05:57:19.68 ID:EwL7hHPK0


 彩音の代わりに玲子が宣言する。

「支配って…… 子供の妄想じゃないんですから」
以下略



42:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:02:26.15 ID:EwL7hHPK0


「そうだな―― しかしそうできないから地道に出ているわけだ」

 説明役を放棄していた玲子がそこで間に入ってくる。
以下略



43:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:05:33.33 ID:EwL7hHPK0


「よくぞ聞いてくれた」

 憂慮状態の俺には目もくれず、玲子は胸を張って声を張り上げる。
以下略



44:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:11:29.75 ID:EwL7hHPK0


「そう、私は悪魔軍大元帥サタン様から直々に命を受けこの日本という国の掌握を任されたのだ! 私にかかればこの国の人間どもなぞ易々と手中に収めてみせる!」
「それで―― 依頼とやらがあるのにこんなことしていていいんですか?」
「……」
以下略



45:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:15:04.41 ID:EwL7hHPK0


「悪魔だか何だか知りませんが、分かりました―― もう俺はこれで帰りますね」
「あ、待て善次郎くん!」
「善次郎さん!」
以下略



46:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:19:56.11 ID:EwL7hHPK0


「学生ではありません」
「そうか、それなら何だ?」
「フリーターというか…… アルバイトですよ」
以下略



47:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:23:16.55 ID:EwL7hHPK0


「勤務地は――」

 何故自分を偽る?
以下略



48:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:27:46.07 ID:EwL7hHPK0


「そうです俺は底辺のクズです。他人を、自分でさえも偽って生きているんです。自分の人生なのに」
「き、君……」
「自分からは動かない癖に、向こうからチャンスが来てくれると思い込んでいるんです! そんなわけないのに!」
以下略



49:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:31:05.93 ID:EwL7hHPK0


「ならば―― ここで働きたまえ」

 あったよ、虫のいい話。
以下略



50:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:35:41.14 ID:EwL7hHPK0


 膝から崩れ落ちた俺に手を差し伸べる玲子。
 厳しさと優しさが入り混じった、俺を諭してくれるその声。俺を引っ張ってくれる綺麗な手。
 それを掴んで立ち上がる。
以下略



51:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:40:11.08 ID:EwL7hHPK0


「生きる理由が見つかるまで…… ここで俺を働かせて下さい」
「そんな大それたもの見つかるかどうか―― まあ、それでもいいだろう。せいぜい足掻いてみせることだな」
「はい…… 本当に急ですがよろしくお願いします」
以下略



52:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:42:51.81 ID:EwL7hHPK0


 この世界は生存のための競争で溢れている―― しかし、それだけではない。そう思う。
 敗者は敗者に徹するべき、敗者は必要ない…… 果たしてそうだろうか。
 これまでは俺もそう思っていた。
以下略



53:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:45:27.85 ID:EwL7hHPK0




 そうして俺は「悪魔の配下」という新しい道を進み始めたのだ。
以下略



54:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:53:56.97 ID:EwL7hHPK0
ありがとうございました


55:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 08:13:44.86 ID:Vz4dH4B3O
悪魔将軍の癖に地獄の断頭台は使えそうにないな


56:名無しNIPPER[sage]
2015/09/30(水) 08:15:56.73 ID:YdhRK/lHo



57:名無しNIPPER[sage]
2015/09/30(水) 13:51:06.17 ID:Mow4NugC0
おつ

続きもみてみたいな


58:名無しNIPPER[sage]
2015/10/03(土) 09:31:41.46 ID:H2ZIPXD00
>>57
ありがとうございます
続きは気が向いたら… 笑


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