4:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 03:25:53.30 ID:Csg2FCKN0
そう、俺は決して「できない」人間ではないはずなのだ。
それなりに恋愛もして、それなりに期待もされて…… 俺はできる人間だと思っていた。
しかし俺は気付いてしまった―― 自分は特別ではないことを。
きっかけは大学生、就職活動でのことだ。
今後の長い人生を決める大事な時期…… そこで俺は気付いてしまった。
俺にはやりたいことがない。
人間多かれ少なかれ夢や目標があるだろう。
しかし俺にはそれがなかった。
俺は今まで「ただなんとなく」生きていたのだ。
周りに流され、周りの指示に従い、ただなんとなく生きていた。
思えば先ほど述べたことも周りに言われて始めたことだ。
確かにやっていく内に面白く感じたものもあったけれど…… しかし、情熱を傾けるほどのめり込んだかと聞かれると、胸を張って「そうです」とは言えなかった。
それら全てが「なんとなく」だったのだ。
なんとなく続けていく内にたまたまうまくいって…… それで飽きたら辞める。
部活だって周りに「やろうぜ」と誘われて、そして雰囲気に流されて「ただなんとなく頑張っていた」だけであったのだ。
その「なんとなく精神」を見透かされたのか、俺は就職活動でようやく面接などに漕ぎ着けてもことごとく落とされた。
ある時は「目が死んでいる」だとか、またある時は「情熱が感じられない」などと言われる始末であった。
それでも俺は自身をできる人間だと信じて身分不相応の企業に挑み続けたが…… 結果はご存知の通り全滅。
当たり前だ。好きこそものの何とやら…… とは言うが、好きまではいかなくとも興味がある道を人は行こうとするもので、興味さえないのに行こうとすれば躓くのは自明の理であろう。
そうだ、「なんとなく街道」を流れてきた意志もない人間がうまくいくはずがない。
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