過去ログ - 女勇者「勇者よりも、お姫様になりたかった」
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14: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/09/30(水) 19:35:50.56 ID:Kfzyy5RB0
今の顔を誰にも見られたくなくて、勇者は人のいない場所――先ほど王子と訪れた部屋に向かっていた。
足早に歩きながらも、頭の中でぐるぐると色んな想いが渦巻く。


勇者(王子は――)


王子『愛しています、姫様』


勇者(そう…だよね、好きな人、いるよね)


王子『貴方がわずかにでも、私に気持ちを抱いて下さるのなら、私はどの様な障害も取り払ってみせます』


勇者(お姫様のこと、本当に好きなんだ……)


王子『とんでもない。勇者は人々の為に戦っているんだ、この程度じゃ足りない位だ』

王子『ははは気にするな。勇者だって人間なのだから。私の前では、弱音くらい吐いても良い』

王子『君も勇者として名を残すのだ。私はそうなる未来を信じている』


勇者(そう…王子は『勇者としての私』に期待しているだけだ)

勇者(それで……物凄く、優しいんだ……)

勇者(……私、舞い上がっちゃって。馬鹿みたい……)

勇者「う、うぅっ……」


部屋の中に足を踏み入れると、勇者は嗚咽を漏らした。


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