93: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/23(月) 18:50:43.94 ID:CpNXT5fc0
その後の騒ぎを収めるのは容易では無かった。
当然だろう。
半年以上も目を覚まさなかった仲間が目を覚まして、大人しくしていられる方がどうかしている。
病院の中だと言うのにわんわん騒ぎ、担当医に怒られる始末だった。
しかし、目を覚ましたからと言って、はい退院です、なんて訳もなかった。
半年間寝たきりだったブランクはあまりに大きく、しばらくリハビリの期間が必要だということだった。
凛自身も、リハビリを少しでも早く終わらせられるように頑張ると言っていた。
凛のことだから心配はないだろう。
それと、凛が目を覚ましたことで、俺も卯月と未央のプロデューサーとしての仕事も終わりが近づいていた。
はずだった。
俺がその趣旨を伝えると、 いきなり2人が泣きながら拒絶した。
確かに俺は、前のプロデューサーが2人をプロデュースしているときも、遥かにアイドルランクを上げた。
これは自慢できる事実だろう。
しかしそれも一時的な話で、俺が凛のプロデューサーに復帰する際、2人のプロデューサーは変わるんだと説明しても、なかなか聞いてはくれなかった。
そこでだ、凛の鶴の一声が起きたのは。
「いいじゃん、プロデューサーも成長したなら、3人くらい余裕でしょ? それとも、私がいない間に頑張ったっていうのは嘘だったのかな?」
と言われた。
これを言われたら断れるわけがない。
確かに俺は凛のために努力し、1年前の俺とは別人になったのだから。
結局3人の勢いに負け、俺は3人のプロデュースを背負うことに なってしまった。
そうそう、凛が俺に「ただいま」と言ったのだから、俺は「おかえり」と返したよ。
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