過去ログ - 勇者「デブと一緒に旅に出ることになった」
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◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 20:32:05.23 ID:o/D429Ha0
フード男が椅子から立ち上がり、話しかけてきた。
主「ところで、だ。私はここの森番、すなわち『主』なのだが、諸君らはどうしたいのかね?」
主「魔物の巣を通りたいのかね?」
デェブ(おい勇者、魔物の巣を通るってどういうことだ? ここは独立した一個のダンジョンなのだろ?)ヒソヒソ
勇者(もしや、魔物の巣を通り抜けた先に地図には載っていない未知なる世界が広がっているのではなかろうか)ヒソヒソ
主「通りたいのか、通りたくないのかはっきりせんか!」
勇者「まぁそういうことですよ」
主「ああ〜ん? 通りたいのか?」
勇者「まぁそういうことですよ」
主「通りたいということで良いのだな? ではこれを飲みなされ」サッ
森番が取り出したのは、小さな金色の杯であった。
赤色の液体がなみなみと注がれている。
杯からこぼれた液体が地面に落ちると、白色の煙が立った。
主「塩酸の毒素を強めた塩化ピポ水だ。これを飲めたら通してやってもいいが、どうする」
森番の足元を見ると、頭蓋骨と思しき骨が転がっている。
以前、ここを訪れた修行者のものだろう。
デェブは青白い顔でブルッと震えた。
勇者「おいおい、マジかよ……」
主「ククク……さぁ飲みなさい! この液体には人間の肉を溶かす力があるのだ!」
主「魔物の巣にある樹は全て、溶けた人間の肉体で育っているのだ。バカな修行者が騙されてくれたおかげでな。ナーッハッハァ!!」
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