過去ログ - 唯「われなべ!」梓「とじぶた!」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:02:06.31 ID:bw1SoqCW0
「あずにゃん、はじめてこのお店に来たのっていつ?」

「そうですね…今年の1月くらいだったでしょうか」

唯先輩は片手を上げ、笑顔で駆け寄ってきた女性の店員さんに生中のお代わりを頼んだ。
以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:02:55.24 ID:bw1SoqCW0
「勝ちは勝ちだよ、あずにゃん」

酢醤油の入った小皿に餃子を浸し、唯先輩がもぐもぐと咀嚼しながら喋る。
ギュッと手を握るとニンニクが小さく音を立てて潰れていった。

以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:03:49.03 ID:bw1SoqCW0
「じゃあ…回数はどうですか」

「回数?」

わたしは新しい割り箸をパキッと割り(またきれいに割れた)、
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:04:26.97 ID:bw1SoqCW0
「あずにゃんや」

「はい」

「いま思ったんだけど」
以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:05:29.38 ID:bw1SoqCW0


“生協でハーゲンダッツが安売りしてたんでつい買っちゃったんです。ひとりじゃ食べきれないんで一つどうですか?”

夜23時半。
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:06:02.57 ID:bw1SoqCW0
わたしは意味がわからず、合図を無視して唯先輩に近づき、気がついた。

部屋の扉がうっすら開いている。

自然、視線は隙間に吸い寄せられていく。
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:06:54.70 ID:bw1SoqCW0
夜の女子寮を飛び出し目的もなくただ全力で走り続けて…いつしか鴨川の手前まで来たころ、わたしはビニール袋の中に手を突っ込み、ハーゲンダッツを二つ掴むと、大きく振りかぶって腕を振り、川の中に放り投げた。

真っ暗闇に放物線を描き、ハーゲンダッツは飛んでった。

『なかなかいいフォームだね』
以下略



13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:07:42.53 ID:bw1SoqCW0
鴨川を見下ろした唯先輩は、目を細めてアイスの落下点を探すように左右に視線を泳がせた。いや、見つけてももう食べれないし。
わたしの心の声が聞こえたのか、自分の行動の無意味さに気づいたのか、唯先輩がこちらを振り向いてニコっと笑うと、『風邪ひくよ』とわたしの首にマフラーを巻いて、

『わたしもねー、りっちゃんのこと、好きだったんだよねー』

以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:08:44.54 ID:bw1SoqCW0
唐突な告白と、なんでバレてたんだろうという疑問が胸の内をぐるぐる巡り、
発言が冗談なのか本気なのかも判断できず、
気の利いた返答も思いつかず、
わたしはただ並んで川面を見下ろすしかできなかった。

以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:09:46.15 ID:bw1SoqCW0


「だからさ。一緒にラーメンを食べに行ったその日のりっちゃんはさ。澪ちゃんのものじゃなかったと思うんだ」

なるほど。
以下略



16:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:10:45.14 ID:bw1SoqCW0
「…唯先輩は、」

わたしのジョッキはというと、3/4も減っていない。

「唯先輩は律先輩を独り占めしたいとは思わなかったんですか」
以下略



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