192:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:54:46.31 ID:KuRGWnJ0o
「みんなして、そういう話をするんだな」
「思春期だしね」
193:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:55:12.46 ID:KuRGWnJ0o
「そういうの、考えたことなかったんだ。いろんなこと、あって」
佐伯は、いつも、遠くを見ているような顔をしている。
彼女は俺を誰かに似ていると言っていたけど、俺に言わせれば、彼女のそういうところの方こそ、誰かに似ている。
194:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:55:43.23 ID:KuRGWnJ0o
俺はポケットから携帯を取り出して、佐伯の参加を高森に伝えた。
ポケットにしまいなおすと、携帯がすぐにブルっと震える。
やけに早いな、と思って取り出して画面を見ると、メッセージの主は高森ではなかった。
195:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:56:09.86 ID:KuRGWnJ0o
「好きとか嫌いとか、よくわかんないんだよな」
「そうなの?」
196:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:56:36.76 ID:KuRGWnJ0o
◇
放課後になって文芸部室にいくと、既に部員たちが全員そろっていた。
197:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:57:03.38 ID:KuRGWnJ0o
「ちょっとお願いしたいことがあるんだ」
「なに?」
198:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:57:29.74 ID:KuRGWnJ0o
部長は数秒、考えこむような表情をしていたけど、五秒くらいしてからいかにも「考えるのがめんどくさい」って顔をして、
「いいよ」
199:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:58:15.17 ID:KuRGWnJ0o
「なんでそんな賭けを?」
「特に理由はないよ」
200:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:59:02.59 ID:KuRGWnJ0o
それから及川さんは、期日とか、部誌の内容についておおまかなルールを決めたあと、
「じゃあ、よろしく」と背を向けて部室を去ろうとした。
その背中に俺は声を掛ける。
201:名無しNIPPER[saga]
2015/11/27(金) 00:00:04.68 ID:s/W9kd+Qo
「俺たちが決めてもいいですか?」
「……まあ、対等な条件ならね」
202: ◆1t9LRTPWKRYF[saga]
2015/11/27(金) 00:00:30.55 ID:s/W9kd+Qo
つづく
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