過去ログ - 屋上に昇って
1- 20
6:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:16:13.25 ID:0oXNO4iLo

「分かる? 彼らにはこれから、高一の初夏、梅雨、夏、夏休み、秋に冬……が、あるわけ」

「はあ」

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:16:44.94 ID:0oXNO4iLo

 そんな高森と俺はいま、東校舎三階の一角にある文芸部室にふたりきり、だ。
 
 見ようによっては青春ドラマ的と言えなくもないかもしれない。

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:17:15.50 ID:0oXNO4iLo

 べつに付き合いが長いってわけじゃないけど、一年一緒にいても相手を意識するようなことも起こらなかった。

 入学したときクラスが一緒で、部活も同じところに入ったから、自然と顔を合わせる機会が増えたってだけ。
 よく言えば気さく、悪く言えば馴れ馴れしいって感じの高森は、受け身がちな俺にとっては話しやすい相手だ。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:19:20.32 ID:0oXNO4iLo

 高森はつまらなそうな顔をしていた。
 でも、俺は自分の高校生活の一年目に、これといった不満があったわけでもない。

 クラスメイトとの仲だって悪くなかったし、これといったトラブルに巻き込まれた記憶もない。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:19:46.78 ID:0oXNO4iLo

「土日は経験値が二倍だから、出かけたくないの」
 
 結構前に、そんなことを言っていた。
 未知の領域。ゲーム内ではネナベの友達と結婚しているらしい。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:20:25.94 ID:0oXNO4iLo

 ほうほう、なるほどね、と、何度もわざとらしく頷いたあと、ありもしない眼鏡を直す手振りをして、

「うそだな」

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:21:05.88 ID:0oXNO4iLo

「それにしても、部長遅いね? どこまで行ってるんだろう」

「部員が非協力的だから、拗ねてるんじゃないの」

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:21:34.70 ID:0oXNO4iLo




「ただいま」という静かな声で、俺の意識は浮かび上がった。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:22:14.67 ID:0oXNO4iLo

 部長は自分の定位置のパイプ椅子に腰掛けて、長めの溜め息をついた。
 傍においてあった自分の荷物から下敷きを取り出したかと思うと、うちわ代わりに仰ぎはじめる。

 よっぽど暑がっているらしく、額には汗が滲んでいる。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:22:42.58 ID:0oXNO4iLo

「だから時間かかったんですね」

「そうそう。職員室でペン借りて三十秒で終わらせたんだけどね」

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:23:21.48 ID:0oXNO4iLo

「……え、名前が違うだけじゃないの?」

「そうなんですか?」

以下略



1002Res/782.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice