26:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:12:21.81 ID:U3uWc7f60
「食べ物は無しよ。あと、律子『さん』!」
まったく、と呟きながらカウンターへ向かう律子を見て、小鳥は美希に言った。
「美希ちゃん、律子さんは少し厳しいけど、悪い人じゃないのよ。私たちのことを本気で考えてくれる優しい人なの」
27:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:14:10.84 ID:U3uWc7f60
「ほら美希、飲み物買ってきたわよ」
「ありがとうなの!律子……さん」
飲み物を受け取る美希を見て、律子は小鳥と目くばせをした。
28:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:16:26.40 ID:U3uWc7f60
「アイドル?アイドルって、何する人?」
「歌や踊りでみんなを元気にする人よ。」
「ふうん、ミキよく分かんないの」
29:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:17:51.02 ID:U3uWc7f60
「律子……さん、さっきの女の子は誰なの?」
美希が訊くと、律子は得意そうに答えた。
「うちの事務所の如月千早よ。会いに行く?」
30:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:19:50.18 ID:U3uWc7f60
「お疲れさま、千早ちゃん。調子よさそうだったわね」
「音無さん、お疲れ様です。おかげさまで、納得いく仕上がりだったと思います」
「千早、お疲れさま。今日は大勢で押し掛ける形になっちゃったけど、ごめんね。美希、自己紹介しなさい」
31:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:21:35.20 ID:U3uWc7f60
「ありがとう、星井さんも事務所に入るの?」
「ミキでいいよ。ミキはね、まだ事務所に入ってないの。最初は入るつもりもなかったんだけど、千早さんの歌を聞いてからは入ってもいいなって思ってるよ」
美希が言うと、隣にいた律子が口を挟んだ。
32:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:23:33.97 ID:U3uWc7f60
「律子さん、それって本人の前で言っちゃダメなんじゃ……」
小鳥がおずおずと指摘すると、律子はしまった、というような顔をした。
「ま、まあそんな話はともかくとして、美希、さっき言ってたキラキラって何?」
33:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:27:47.59 ID:U3uWc7f60
「気にしないで。すぐに支度できるわ」
千早が答え、間もなく三人は楽屋から出た。楽屋の外で待つ三人だったが、出し抜けに律子が美希を呼んだ。
「そうだ、美希」
34:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:30:09.97 ID:U3uWc7f60
「うん……あの、小鳥さん、律子さん!!」
美希が珍しくまじめくさった態度をとったので、二人は物珍しそうに美希を見た。
「ミキ……私を、765プロに入れてください!私、がんばりますから……なの」
35:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:31:48.81 ID:U3uWc7f60
「とにかく、親御さんの了解もなしにいきなり契約なんかしたら警察沙汰になるでしょう?美希の家には後々社長と私たちどちらかが挨拶に行くから、その時まで待ってなさい」
律子が言うと、小鳥も続いた。
「美希ちゃんはもう765プロの仲間だから、困ったことがあったらいつでも言ってね。そういえば、千早ちゃんは準備できたかしら?」
36:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 22:33:27.05 ID:U3uWc7f60
十二月近くにもなると日も短い。美希が空を見上げると、東の空は藍色に染まりつつあった。
「ねえ律子、さん、アイドルって普段何してるの?昼寝?」
美希が尋ねると、律子は呆れたように答えた。
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